選抜高校野球が始まった。高校球児だったわたしは、この時期になると試合が気になって、仕事に身が入らない。休みの日には全試合観ることもある。
高校野球を観ていると、純粋に夢を追い続けていた10代を思い出す。野球を始めた9歳から高校3年の夏までの約10年間は「甲子園出場」のために努力し続けた。あの頃、練習はきつかったが毎日が充実していた。
甲子園出場という夢が散り、大学入学という新たな夢ができたのだが、夢から夢への接続は上手く行かなかった。大学受験のための勉強には身が入らず現役では不合格。不合格で落ち込んだが、入った予備校での生活は充実していた。面白い授業、意識の高い友人。現役の時とは比べられない位勉強に没頭した。野球にのめり込んだように。
甲子園出場とういう夢を抱きながら、大学入学という夢も持つことが出来たら浪人することはなかっただろう。夢から覚める前に新たな夢を持つ。
夢の中で生き、夢の中で死んでいく。そうたな。
繁忙期が終わりやっと休み。この数週間は仕事仕事また仕事の毎日だった。好きな仕事であること、最終的な結果が良かったことから疲れはないのだが、最終週はさすがにばてた。
体の疲れはたいしたことはない。6時間の睡眠、温めの風呂、軽い運動をすれば体の疲れは取れる。
問題は脳の疲れだ。繁忙期はずっと頭が回転している。オーバーヒート直前まで行くと、スタバでしばらく休憩をして爆発を回避していた。ギリギリの回避だ。フラットな状態を0、オーバーヒートを100とすると、スタバでは85くらいにしかならない。繁忙期は「そろそろ100だ。やばい。ちょっと休憩。85くらいになった」の繰り返し。
繁忙期が終わった今、今後のために0に戻す必要がある。方法はただ一つ。大好きな映画館にどっぷりと浸ることだ。数年前に偶然入った映画館。流行りの映画などはやらず、映画通の好きそうな渋い映画しか上映していない。あそこに浸るのがいいのだ。朝イチで入館。まず一本観る。そして併設の喫茶室で余韻に浸る。午後は連続で2本観る。映画館での数時間がストレスを0にしてくれる。思い出して書いているだけで、胸が高まる。
では、着替えて行ってきます。
旅行中の友人から朝御飯の写真が送られてきた。テーブルを埋め尽くすほどの量であった。2人旅行にもかかわらず、朝御飯は5人前ほどか。無理して食べたが結構な量を残してしまったようだ。
新聞によると日本は食品ロスが世界で14位。国民一人あたり茶碗1杯分のご飯を無駄にしていることになるらしい。必要以上に作り、必要以上に食べ、余った食べ物を捨てている。食べ物を残すのに罪悪感などなくなっている。
今日のニュースではガザの劣悪な環境が報道されていた。数ヶ月で12000人もの子供が犠牲となっている。そのうちの1/3が栄養失調による死亡だという。
日本とガザの環境の違いはどこから生じるのか。どうしたらガザの子供たちを救えるのか。募金くらしか出来ないか。祈るしか出来ないか。
電車に寝る時は常にスカイツリーが見える方の席に座る。離れてから数年間はスカイツリーを見るたびに涙ぐんでいた。今はもう泣かないよ。元気でいますように、幸せに暮らしてますようにと祈ってるよ。
海外合宿から戻ったタカオと会った。2ヶ月ぶりかな。「飛行機から見た東京の街並みが模型みたいで可愛かった。もう一度見たい。スカイツリーに行こう」と会うなり言われしぶしぶスカイツリーまで行った。
「東京タワーとスカイツリーの位置を確認したかったんだけど、スカイツリーにいたらスカイツリーは見えないな」と笑っているタカオの横でわたしはブルブル震えていた。
超高所恐怖症なのだ。早く地上に降りたい。ただ、降りるためにはエレベーターに乗らないといけない。それも私にはきつかった。超閉所恐怖症なのだ。
恐怖症といえば、甲殻類恐怖症もある。あんなものが地球にいることが信じられない。集合恐怖性もある。
タカオから「恐怖症のデパートや。おまえは怖がり屋やな」なんて言われたこともある。
前世はカニ臭い箱に詰められ飛行機から落とされて殺されたのかもしれない。