福島の星空は都内とは比べられないほどの星の数だった。
あの感動を再び!!と思い、都内のプラネタリウムをまわったが、福島の星空以上のプラネタリウムはない。
きみを最初に見た時、一瞬で心を奪われた。私達で守ってあげないとと思った。クンクン泣きながら、目は潤んでいた。寂しそうな、心細そうな瞳をしていた。
うちに来てからの数週間は落ち着きがなかったね。24時間震えていた。落ち着いたのは、たっちゃんのおかげかな。たっちゃんが優しく接し始めてから、君は泣かなくなったね。
あれから3年。大きくなりました。完全に我が家の一員ですね。今はあの時のおびえた瞳ではありません。落ち着いた、安らかな瞳をしています。
君のおかげで我が家は明るく楽しく過ごせてます。
ありがとう
昼寝の寝顔を見ながら
卒園おめでとう。あっという間の3年間だったね。最初は行きたくなくてぐずったけど、お友達が出来てからは毎朝楽しく登園出来るようになったね。
初めての発表会、パパは緊張して尾でを撮る手が震えた。その隣でママは泣いていて、君の歌声よりもママの泣き声の方が大きな音で撮れた。
初めての遠足、心配性のおじいちゃんは、こっそり公園に行っていたんだよ。気づかなかったでしょ。
そして、初めてのお泊り。寂しくなって迎えに呼ばれるのてはないか、不安とちょっとの期待で電話片手に君がいない夜を過ごした。友達とグーグー寝たようだね。ちょっと寂しかったよ。
来月からは小学生。まだまだ楽しませてもらいよ。パパもママもずっと君の隣で見守っているからね。
世の中で一番不思議なもの、わからないもの、それ故に理解したいものは「自分自身」だ。
いまだに自分は何者なのががわからない。1番面倒な存在だ。自分自身をもっと知るために、本を読んだり、映画を観たり、宗教や哲学を勉強してきた。
結局、自分自身のことはわからない。そのことがわかった。
自分自身のことすらわからないのに、他人をわかろうとすることなんか出来るわけない。
空が赤い…
あの数年間は何だったのか。我々には何の影響もなかったが、人間達は騒ぎまくっていたな。
わたしはじろじろ見られるのは好きではないので、あの期間は気が楽であった。えさの量と質が少し落ちたのは不満だったが、働いていないのだから仕方がない。視線からの開放感でストレスが解消された。
仲間の中には見られるのを生き甲斐としているのもいる。彼らはこの数年間は生き甲斐をなくし怠惰に過ごしていた。ぶくぶく太った奴、精神を病んだ奴。
あれから数年たち平穏な日常が戻った。客も入るようになり、我々にとっては平穏ではなくなった。
仕事が復活したことから、エサの量、質が上がると思ったが、何ら変わりはない。
今日は雨だから客は少ないか。また、我々にとっての平穏な日々に戻ることを切に願う。