瑞希

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6/29/2024, 11:43:40 PM


入道雲のような雲は、よく見かける。
それが本当に入道雲かは分からないけれど、上に向かって伸びている雲は何度か見た事がある気がする。
正直なところ、アレが入道雲だ!と言える自信は無い。
そこで、雷雨繋がりの話をしようと思う。

数年前、私の住んでいる地域でゲリラ雷雨が多い月があった。外で遊んでいたらしい同級生たちは、次の日に「遊んでいたら突然降られた」とガッカリしていた。

灰色の雲は1つもない、爽やかな青空の広がる日。
まさに青天の霹靂だった。稲光も無く、唐突に響く轟音。
当時家に居た私は、思わず窓に近づいた。
しばらく待っても何も起こらず、窓から踵を返してテレビでも見ようかと思っていた時、ザーという雨の音がした。

偏頭痛の症状も、ゲリラ雷雨だとあまり起こらない。
無論、ゲリラ雷雨だと症状がゼロというわけではないが、普通に雨が降っている時よりは全然マシだった。

空から滝のように降ってくる雨粒を窓越しに見つめたあとで、見える範囲の空を見上げる。そこには、何事も無いように青空が広がっていた。
『狐の嫁入り』とも呼ばれるこの事象が、昔から好きだった。ドンヨリした雲ではなく、明るい空や雲から落ちてくる雫が、私の目には綺麗に映ったからだ。

今年も、1回くらいは見られるだろうか。

6/28/2024, 2:53:06 PM


夏といえば、帰省や夏休みのイメージがある。

私の帰省先は、田舎というには栄えていて、都会というには何か足りないような場所だ。虫は程々に多く、虫嫌いの私は辛いけれど、電車内で涼しい空気を浴びながら、流れていく景色を見るのは好きだった。

あるリズムゲームの書き下ろし曲である『街』という曲を聴いていると、友達と話しながら歩いた片道40分近くの通学路や、学校近くの梨園、家の近くや電車に乗っているとよく見える田んぼも、数年後にはなくなっているかもしれないと思って寂しくなる時がある。

懐かしい道を歩くと、数年前の自分たちの笑い声が聞こえてくるような気がする。随分変わってしまった自分に複雑な感情を抱き、けれど、つい微笑んでしまう。

開発が進んで便利になる、それは嬉しい。
けれど、失われていく昔ながらの風景に悲しくなる。

ほとんど夏にしか来られない帰省先の景色は、来年はどうなっているだろうか。変わって欲しくないわけではないけれど、懐かしい景色がほとんど消えるのは見たくない。

夏の風に吹かれながら見上げた空は、きっとあの頃と同じ色をしている。全てが変わっても、空だけは変わらずにそこにあってくれるのかもしれない。
そう思うと、寂しさが少しだけ薄れた気がした。

6/26/2024, 1:12:47 PM


数年前、母方の祖父が飼っていた犬が亡くなった。
私が生まれた時くらいから飼い始めた犬で、14歳くらいで亡くなったそうだ。元から大人しいのもあったが、数ヶ月ぶりに来た私と母に吠えることもせず、名前を呼べば足元まで来てくれる、利口な犬だった。

そのことを聞いた時、私は呆然とするしかなかった。
死を受け入れている自分と、もっと会いに行けば良かったという後悔と、寂しさや虚しさで埋め尽くされて、悲鳴をあげる心が自分の中でぐちゃぐちゃに混ざっていた。

死因は、記憶が正しければ老衰だった。
苦しまずに、天国に逝けただろうか。

長生きしてくれてありがとう。
あんまり遊びに行けなくてごめんね。
今までも、これから先もずっと大好きだよ。

6/24/2024, 10:59:53 AM


1年後、自分は果たして生きているだろうか。

ふとした時に、つい考える。余命宣告は受けていないし、悪化したら命に関わるような病気にかかっているわけでもない。でも、それはあくまで『今』の状況だ。

外出した時の帰り道、もし電車が脱線したら?
横断歩道を渡っている時に、もし車が凄い速度で私目掛けて直進してきたら?

人は簡単に死ぬ。ニュースなどを見ていると、可哀想だと思う事故がよく報道される。親御さんの気持ちや、友人の気持ちは、実のところ私には分からない。
『同情』は出来るけれど、『実感』は湧かないからだ。

もし、明日自分が死んでしまうとしたら。
悔いのない生き方を、私は出来ているのだろうか。

6/23/2024, 11:05:02 AM


子供の頃は、よく外で遊んでいた。
携帯ゲーム機を持ち寄って対戦したり、公園でかくれんぼや鬼ごっこをしたり。遊び方はどうであれ、子供の頃の私はよく外に出ていたと思う。

ある時、私は利き手の肘を怪我した。病気などではなく、命に関わるような怪我というわけでもなかったが、状態が悪化していた為に手術を受けた。それ以降、私はあまり外に出なくなった。

けれど、近くにある公園から子供たちの声が聞こえてくると、子供の頃に戻りたいなぁ…と思う時がある。
今のように、LINEなどで離れている友達と話すのも、流行のゲームを遊ぶのだって、もちろん楽しい。

けれど、暑かったり寒かったりする中で集まって、スマホよりも小さな画面を覗き込んだり、無邪気に走り回っては笑いあっていたあの日々に、戻りたくなる。

戻れるはずがないってことは、知っているのに。

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