瑞希

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数年前、母方の祖父が飼っていた犬が亡くなった。
私が生まれた時くらいから飼い始めた犬で、14歳くらいで亡くなったそうだ。元から大人しいのもあったが、数ヶ月ぶりに来た私と母に吠えることもせず、名前を呼べば足元まで来てくれる、利口な犬だった。

そのことを聞いた時、私は呆然とするしかなかった。
死を受け入れている自分と、もっと会いに行けば良かったという後悔と、寂しさや虚しさで埋め尽くされて、悲鳴をあげる心が自分の中でぐちゃぐちゃに混ざっていた。

死因は、記憶が正しければ老衰だった。
苦しまずに、天国に逝けただろうか。

長生きしてくれてありがとう。
あんまり遊びに行けなくてごめんね。
今までも、これから先もずっと大好きだよ。

6/26/2024, 1:12:47 PM