浜崎秀

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9/16/2022, 1:07:53 PM

今夜もまた雨。犯罪率は増加。街はボロボロだ。ここは負け犬の街。都会で一山当てられなかった奴らが行き着く、愛すべきゴミ溜めだ。大なり小なり、大抵の都会にはこういう所がある。だが、最も暗い闇は強い光によって生まれる。世界で最も治安の悪いスラム街は、世界最大の都市が保有している。ギャングの抗争、悪ガキどもの悪戯、薬物に武器の売買。あらゆる名前の犯罪がこの街に集結している。証拠はすぐに雨水が洗い流す。この雨を天の恵みという者もいれば、悪魔の災いと呼ぶ者もいる。どちらでもない。この雨は恨みだ。殺された者、奪われた者、犯された者。全ての犠牲者の涙が招いた復讐心の塊だ。涙は降り続く。病を呼び、街を壊していく。誰もが救いをもとめている。警察には任せておけない。俺がこの街を救う。どんな手段を使ってでも。

9/15/2022, 1:24:53 PM

返信がないと不安になる。
もっといい言葉があったんじゃないかとかあと10分くらい遅らせた方がよかったんじゃないかとかどうでもいいことが気になってしまう。重いよね。わかってる。でも君だけなんだ。こんなになるほど、好きなのは…
ごめん、急に変なこと言って。連絡待ってる。📤…


















返事が返ってくることはなかった。

9/14/2022, 12:29:06 PM

スタントマンの仕事には誇りを持っている。綱渡りもバイクアクションもビルからのジャンプも。求められればなんだってやってきた。その結果がこれだ。努力は必ずしも報われるわけではない。頭では理解していてもそう簡単に受け入れられるものじゃない。復帰は絶望的と言われた。20代半ばにして、人生をかけて追ってきた夢を潰された。なのに自分でも不思議なことに落ちこんではいなかった。目を閉じれば今でも鮮明に映し出せる。直前の緊張感、成功した後の歓声と達成感。肌が、細胞が全て刻み込んでいる。もう一度あそこに立たせてくれと叫んでいる。気付けばリハビリに取り組んでいた。無謀でいい。無茶で構わない。スタントマンは俺の天職なんだ。命が燃え尽きるまで闘ってやる。

『命が燃え尽きるまで』

9/13/2022, 10:38:05 AM

誰もいない街、車も殆ど通らない通り。この時間が好きだ。日中は人でひしめく通りも、今なら自由にできる気がする。だけどその時間も残り少ない。もう少しで朝になる。そうなればこのささやかな全能感も泡となって消えてしまう。いつか、この街で一番高い建物で高い酒を飲みながら夜景を見下ろしてやる。一過性のものじゃない本物の全能感で満たされて。こんな時間に起きて街に出てくることもないような、そんな人生をおくってやる。

9/12/2022, 12:34:07 PM

大抵の人は人は失った後に持っていた物の価値に気付く。私はもう何者にもなれなかった。会話ができたとか、目が合ったとか、その程度で喜んでいたらいつの間にかもう会えなくなってしまった。貴方にとっては私のことなんて大した存在ではないだろう。でも、好きだったんだよ。この気持ちだけは本当なんだ。本当の筈なんだ。

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