浜崎秀

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誰もいない街、車も殆ど通らない通り。この時間が好きだ。日中は人でひしめく通りも、今なら自由にできる気がする。だけどその時間も残り少ない。もう少しで朝になる。そうなればこのささやかな全能感も泡となって消えてしまう。いつか、この街で一番高い建物で高い酒を飲みながら夜景を見下ろしてやる。一過性のものじゃない本物の全能感で満たされて。こんな時間に起きて街に出てくることもないような、そんな人生をおくってやる。

9/13/2022, 10:38:05 AM