【誰もがみんな】
誰もがみんな、悩みを抱えて生きている。
俺も、周りの奴も、ここにいるやつ、みんな。
〝生きることそのものが辛い。〟
〝人間関係が辛い。〟
〝明日が来ることが怖い。〟
〝両親の喧嘩の声が聞こえてきて怖い。〟
その他にも、たくさん悩みがある。
誰にも言えない悩みから言いたくない秘密。
本人が言いたくないなら、無理に聞くことはない。
悩みがあるなら誰かに相談すればいいって思った?
ほんとにそう思ってんの?
この世界では、少しでも弱音吐くと、メサイアな奴がこことぞばかりに群がってくる。
もちろん、みんながみんなメサイアでは無いってわかってるよ。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
〝生きてたらいいことがあるよ!〟
何があるの?具体的に教えてよ。
〝悩みがあるなら相談して!〟
知らない奴に何相談しても、無駄。
あと、相談したらなんかしてくれんの?
〝両親が怖いなら家から出たらいいのに〟
そんなこと出来たら、とっくにしてるよ。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
……ほんと、なんなんだろうな。
何も出来ないくせに、何も言わないでくれ。
メサイアコンプレックスは、引っ込んでろよ。
知っても知らなくても何も出来ねぇのに。
…あぁ、メサイアコンプレックスを知らない人もいるのか。
メサイアコンプレックスっていうのは、相談大好き人助け大好きな奴。
それだけ聞いたら『いい人たちじゃない。』って思うんだろうけどさ、関わると、結構めんどい。
悩みもないのに〝なにか悩みがあるなら相談して!なんでも大丈夫よ!〟とか〝困ってるなら私が助けてあげる!〟って。
んで、結局は〝ありがとうぐらい言ってよ。〟とか〝私がなにか察してあげないといけないの?〟とか…なにかしらの報酬を欲しがるやつ。
ほんと、嫌いだ。
「夢か。」
……嫌な夢見た。
バタバタといつものうるさい足音が近づいてきた。
『兄さん、おはよう!ご飯出来たから食べてね!』
「わかったよ。」
こいつは、ほんとの兄弟じゃない。
かと言って、ゆうかいしてきた訳じゃない。
友人でもない。親戚でもない。赤の他人。
こいつは20(身分証明書確認済)の弟(仮)。
はやくに仕事が終わって河川敷でぼーっとしていたら、声が聞こえた気がして橋の方に行くと、橋の下でダンボールハウスに住んでてる人を見つけた。
グーグーとうるさいお腹の音が聞こえてきて、仕方なくコンビニでおにぎり買ってあげて、軽く話すと
『なにかお詫びさせて!あ!そうだ!家事全般出来るから家事します!』
…こんな感じで、ぴょこぴょこと子犬のようについてきた。ちなみに今は家事をしながら仕事を探してるらしい。
いつまでもヒモは嫌なんだと。
……ほんと、なんでついてきたんだよ。
ある意味怖い。何回警察に相談しようと思ったか…。
でも、それでも、相談しなかったのは、こいつが悪夢でうなされて苦しそうにしてたからだった。
何度も何度も夢の中で謝ってボロボロと泣いていたからだった。
色々考えてるうちに仕事に行く時間になった。
「さてと、そろそろ仕事行くか。」
錆び付いたドアを開く。
ギィギィとうるさいドア。
防犯的には、いいやつなんだけど…耳障りなドアだよな。
『兄さん、行ってらっしゃい!はい!お弁当!』
……新婚夫婦かよ。
飯、普通に上手いし。
掃除洗濯なんでも出来るし。
「……行ってくる。」
こうして、いつものように、仕事に行く。
こいつの事は、いつかこいつが言いたくなったら聞こう。
【時間がなくて、急いで書いたので誤字脱字だらけかもしれないです。ごめんなさい。後で見直します。】
【1000年先も】
(少し、怖いかもしれないです。苦手な方は閲覧注意です。)
私たちは、双子。
この村では、
前世でとても悪いことをした極悪人と
前世でとても不幸なことで亡くなった人と
2人で産まれてくるらしい。
…大昔の変な言い伝えだと思うけど。
噂が段々と大きくなって、変な言い伝えになったのだと私たちは思っていた。
でも、私の首には薄く痣があって。
妹は、よく体調が悪くなる。
私が色々と考えてることがわかったみたいで、ムスッとした顔をした妹が私に言う。
『たまたまだよ。あたしが体弱いのもおねぇに痣があるのも。あたしは信じないよ。おねぇは、こんな変な噂、信じるの?』
「いいえ。信じないわ。ごめんなさいね。」
小さな村の何も無い場所。
畑や田んぼ、シャッターだらけの商店街。
この小さな村に私たちは、居場所がなかった。
でも、酷い事件が起こっているらしい。
小さな村だから、噂や事件の内容なんてすぐに広まる。
……私たちは、あまり気にせずにこっそりと、村人に見つからないように私たちだけの秘密の場所に行く。
私たちは、古い神社の社に居た。
誰も来ない。誰も近寄らない。
ここが、ちょうど良かった。
それに、近くに森があって少ないかもしれないけど食料もある、川があって洗濯や妹の体調が悪くなったら布を濡らして額を冷やすことが出来る。
両親は、居ない。
だから、私たちが助け合って頑張らないと。
次の日、妹が体調悪くなった。
いつものように川に行って布を濡らすために、川に行って布を濡らしていた
その時、突然、後ろから押された。
村の、人たち。5人ぐらいいる。
「なんですか?妹が体調悪くて、急いでるので。」
〝待てよ〟〝お前が居なくなったら妹を助けてやるよ〟
〝片方だけなら良かったのに〟〝お前が極悪人だろ〟
色々と言われた。
ムカつくムカつくムカつく。
私は、急がないといけないのに……
「ただいま。」
『おねぇ!大丈夫?水浸しだよ。風邪ひいちゃう。』
「大丈夫よ。花、大丈夫?はやく寝ないと。」
そう言って、妹を寝かせて、私も妹の隣で寝た。
来世もその次もその次もずっとずっと一緒に居たい。
もし、来世も酷いことになっても、私がきっと守る。
「おやすみなさい。明日になったら、体調も良くなるわ。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
あたしたちは、双子。
あのね、あたしは、おねぇが好き。
あたしだけを見てほしい。
あたしの事だけ考えてほしい。
あたしの傍にずっとずっと永遠に居てほしい。
だから、わざと変な噂を流して私たちに近寄らないようにした。
だから、わざと森に行って変なものを食べて体調不良になっておねぇを独り占めした。
だから、おねぇに酷いことを言う人を消した。
いいよね?おねぇなら許してくれるよね。
ねえ、おねぇ、ずっとずっと永遠に。
1000年先も、ずっとずっと一緒に居ようね。
おねぇ、大好きだよ。
また明日、おやすみ。
【ミッドナイト】
真夜中、僕は、目が覚める。
昼夜逆転っていうやつです。
0時頃に起きて、11時か15時に寝る。
そういう生活をしてた。
何しよっかなーって思いながら、いつも通りパソコンを開いてネットサーフィンをしていた。
くだらない話とか変な人とか嫌なニュースとか…
うん。ネットサーフィンやめよう。気分悪くなるからね。
そう思って、僕は、最近入れたイラストソフトでイラストを描く。
…正直、アナログイラスト派だった僕には、難しすぎる。
ポチポチと色んなアイコンを押して「あ、これこういう感じになるんだー。」とか「パレットどこ?」とか言いながらの作業。だから、全然、イラストが完成しない。
イラストは、1枚しか描けなかった。
描けたに入るのかも分からないけど。
何分かソフトとバトルして、諦めて、深いため息をついて、パソコンを閉じて本棚の方へと歩く。
「やっぱり、アナログイラストの方がいいね。」
そう言いながら、スケッチブックと高校の時から使っているペンでササッと描く。
趣味で描いてて、たまに、SNSに投稿する。
今日は、星が綺麗だったので暖かい服装に着替えてベランダに出て、イラストを描くことにした。
僕の中で星というと星の王子さまだった。
物語ももちろん大好きだけど、セリフが大好きだった。
何回も何回も読んで、友人に『また読んでるの?』『何回も読んで面白い?』って言われたこともあったな。
この星を見た王子さまは、どう思うかな。
なんて言うかな。
そう思いながら、夢中で描いた。
何時間か経ったあと、やっと出来た。
何枚かボツになったけど…。
それに、少しだけ気になる所はあるけれど、どこにも投稿しないし、自己満足で描いてるから、これで大丈夫。
後片付けをして、家の中に入った。
「また、ソフト使ってみよう。」
そう思いながら。
【君に会いたくて】
(日の出の話を読んでいると、ちょっとだけですけれど、面白いかもしれないです。)
小さい頃、幼なじみと日の出を見ることが好きだったの。
僕たちの住んでいる場所が、海に近くて、キラキラ光る海と日の出がとても綺麗で好きだった。
幼なじみとは、よく海で綺麗な貝殻を拾って、ボンドでダンボールに沢山くっつけてお互いの部屋に飾って遊んでいたんだぁ。懐かしいなぁ。
……って、どこかで似たような話を読んだことある?
うそ。あれ…?
うん。そっか、そうなんだね。
あのね。僕は、高校生の時に引っ越したの。
理由はね、家庭の事情があって…その、父親がね夜中に急に部屋に入ってきて『アイツと離婚する事にした。今すぐ家を出るから準備しろ。』って言われて。
何がなんだか分からないまま、家を出ていった。
もちろん、君との思い出もカバンに入れて。
大事な大事なダンボールの宝物。
でも、あの子に最後に一言だけでもいいから…手紙でもいいから、言いたいこと言いたかったな…。
大人になって、父親と離れて暮らすようになった。
僕は、まだまだ弱いけど…なんとか生きています。
ある日、離れて暮らす母親が久しぶりに会いたいって言ったので会いに行くことにしました。
前までは、父親の許可が必要だったけど、今はもうそういうのいらないみたいだから。
電車に乗ってる時。
幼なじみに…似たような雰囲気の人を見つけた。
多分、気のせいだよね。って思ってたけど…降りるところも同じ、行く方向も同じ…っていうことは、やっぱり、あの子!?
バレるかなって思ってたけど、幸い(?)僕のことには、一切気付いてないみたいだけど…どうしよう。
きっと…ううん、絶対絶対絶対怒ってるよ。
そう思って、僕は、こっそりと母親が住んでいる家に帰った。
家に着くと母親と話しをして、一緒にご飯作って食べて、お風呂入って、何をしようかなって思いながらゆっくりしてる頃、母親から
『そういえば、貴方はよく海に遊びに行ってたわね。夜だけど、近くだから、遊びに行ってもいいわよ。あっ、でも、コケないように、気をつけるのよ。』
そう言われてみれば、ちょっと、行ってみたいかも。
軽く身支度をして、海に行くことにした。
海は、当たり前だけど、誰もいない。
そして、すごく静かだった。
「あ、この貝殻綺麗。」
綺麗な貝殻を拾おうとした時
『ねー!海!いるんでしょ!』
僕の名前を呼ぶ女の人の声が聞こえる。
母親かなって思った。
けど…違う。
『出てこないと怒るよ!』
少しだけ怖くなって、慌てて物陰に隠れた。
隠れても何も解決しないのに。心臓バクバクいってる。
どうしようどうしようって頭の中で考えていたら、声がだんだんと遠くになっていった。
「僕は、なんですぐ逃げるんだろう。弱虫。嫌いだ。」
そう言って、物陰で、ボロボロと泣いてしまった。
次の日、仕事の都合で帰ることになって…でも、やっぱり君に会いたくて、勇気を出して家に行った。
けど、すれ違いで、帰っちゃったみたい。
だから、ご両親には迷惑かもしれないけど、手紙を預けることにした。
〝突然の手紙ごめんなさい。僕のこと怒ってるよね。当たり前だよね。僕、臆病者だから、ひなたの前に出て話すことが出来なかったです。ごめんなさい。でも、その、また一緒にいたいです。仲直りしたいです。ここに僕の電話番号書いておきます。いつでも大丈夫です。よかったら、連絡ください。今度は、逃げません。海より〟
やっぱり、怒るかな。びりびりに破って捨てるかもしれない…けど、それでも仕方ないよね。
でも、連絡くれるかもしれない…とか色々なことを思いながら、君からの連絡をゆっくりと待ってます。
【閉ざされた日記】
小さな頃、倉庫に入るとワクワクした。
秘密基地みたいで、私だけの場所だったから。
ある日、いつものように、倉庫に行き色々と漁っていると、そこには、1冊の古びた本があった。
ボロボロで、南京錠がついてて。
私は、罪悪感なんてもの一切なく、すごく気になってしまった。
アニメの魔法少女のお話で、見たから。
〝きっとこれを開くとキラキラ光って変身できるんだ!〟
って思った。
……小さな頃の話だからね!今はちゃんとわかるし!
まあ、そんなこんなで南京錠を開ける方法を考えた。
ハンマーで叩いてみたり、足で踏んでみたり、謎の呪文を唱えたり……でも、開くことはなくて。
「そうだ!」
そう言って、本を持って祖父のいる部屋に行った。
「おじーちゃん!この本開けて!」
祖父は不思議そうな顔をして、本を見て
『あぁ。この本か。懐かしいなぁ。じいじと一緒に見るかい?』
「いーの??」
そう言って、祖父は、南京錠の鍵を祖父の部屋の引き出しから出して開けてくれた。
中身は日記だった。
祖父が会社に行って、好きな人に出会い、結婚するまでが書かれていた。
その途中で、古びた写真が出てきた。
「これは、なーに?」
『これは、じいじとばあばだよ。』
と恥ずかしそうに話してくれた。
その後も色々と話してくれた。
公園でお弁当を持っていってのんびりとしたこと、車で景色のいい場所まで行ったこと…
どの話しもすごくキラキラとしていてた。
祖父も『あぁ。あんなこともあったな。』『こんなこともあった。』と、とても嬉しそうに話してた。
あれから何年か経って、祖父の日記は祖父の思い出と一緒に、大切に大切に…時々掃除をして、私の本棚に鍵をつけて保管している。