あ、ダメだこれスイッチ入るやつだ。
気付いてしまったからにはもう遅い。
ぞわぞわぞわと足先から力が、体温が抜けていって
おなか、胸元、ついには頭の先までふつりと飲み込まれる。
体全てが無いものみたいに。
まるで
宇宙に漂うかのように、冷たいというよりかは
温度がない。
苦しいのに体がない。
体がないから息ができない。
なのに、なのに、なのに?
心臓だけが「ここから出せここから出せ」と
こんな恐ろしい思いは嫌だと暴れ回っている。
私はここにいるのにいなくて
体はここにあるのに無くなっていて
苦しいのに痛いのに私はいなくって
いないのだから苦しみが無いはずなので。
全てが矛盾で痛い。
怖い。
この暴れ回る不快の塊が命と言うならば、真実はあまりにも残酷ですね。
もしも君が
もしも君がいなかったら
私の人生どうなっていたんでしょう
正直なとこ、君と同じ役割をしてくれる人が現れる確率が無いと言ったら嘘になる
でもそんな人生考えたくもないな
なるほどなあ、これは運命を信じたくなるわけだ。
なにもしなくてもしにたいの。
おもいかえしてみると、どうしてあのときしななかったんだろうとおもったりした。
そうおもっただけ、べつにそこにいかりもかなしみもなにもない。フラットだあたしは。
なにもない、なにもない、なにもない。
うれしいもかなしいもにくらしいも全部そのフリをするのに本当は疲れてるの。
ただ、ただ私はそう思ったってだけで、その言葉があるだけで。
そう本当に何も無い私だから、全部取り繕いながら生きるのは相当に疲れるんです
ただ与えられただけの皮を動かして振舞って私がそこにあるかのように、多分これが生きるってことなんでしょうけれどこれがとてもつらいんです。
本当は何も無くても死にたいだけのこんなのが私なんです。
でも痛いのも怖いのも嫌だからただ何も無いままいたいんです。
あのとき、今も記憶はすっぽり抜けてるあのとき、ご飯がある環境だったから食べたんでしょう。お風呂が使えたから体を洗ったんでしょう。用を足すことは出来たんでしょう。
そのまま野垂れ死ねるほどかんたんにはいかないものでしたね。
死にたいって激情に駆られたこともあったりはしたけど、そこまでじゃなくてでもいつも平然と呼吸の代償のように死にたいんです。
こわいくせにね
全ての元凶、物悲しさの始まり、そんな季節。
軽自動車から降り立った時の薄長袖越しの寒さと、どこまでも広がる自然の匂い。
そしてすぐに潰されることとなった、弾む胸の感覚を今でも覚えている。
きっとほとんどの人が加害者で、皆が被害者だった。
おぞましい悲喜交々の記憶が渦巻くあの場所に正解なんて無かったのかもしれない。
それでも、私の人生は続くのであって。
冬、春、夏、と超えて、あなたと共に過ごせる初めての秋。
これから何回も繰り返して、この空気を愛せるようになっていきたい。
私を愛せるようになっていきたい。
本当に私はあなたを愛していたんだって
それだけは絶対に嘘じゃない
逆立ちしたって地球が逆に回ったって林檎が地面から木へと落ちたって
たとえ世界が滅んだって
嘘じゃない!嘘じゃない!
絶対に嘘じゃない!
確かにあったんだ!!!!
私があなたを愛してるという事実が!
おかしいって思われてもそれだけは言わせてほしい。