あ、ダメだこれスイッチ入るやつだ。
気付いてしまったからにはもう遅い。
ぞわぞわぞわと足先から力が、体温が抜けていって
おなか、胸元、ついには頭の先までふつりと飲み込まれる。
体全てが無いものみたいに。
まるで
宇宙に漂うかのように、冷たいというよりかは
温度がない。
苦しいのに体がない。
体がないから息ができない。
なのに、なのに、なのに?
心臓だけが「ここから出せここから出せ」と
こんな恐ろしい思いは嫌だと暴れ回っている。
私はここにいるのにいなくて
体はここにあるのに無くなっていて
苦しいのに痛いのに私はいなくって
いないのだから苦しみが無いはずなので。
全てが矛盾で痛い。
怖い。
この暴れ回る不快の塊が命と言うならば、真実はあまりにも残酷ですね。
7/30/2025, 5:55:01 PM