じゃあジャングルジムでねー!
少年たちが僕の横をすり抜けて、颯爽と駆けていく。
放課後がやってきたのだ。
頭の中に刻みつけられたジャングルジムの言葉が、懐かしい気持ちを呼び起こす。
僕は普通に登るのはつまらないと鬼ごっこばかりしていた。ジャングルジムで。
あれは今思えば危なかったと思う。
というか普通に遊びたかった人は迷惑だっただろうな。
あの頃はクラスを超えて友達ができた。
…好きな子だって。
爆音で現実に戻された。防災無線か。
せめて君とは再会したい。
「ジャングルジム」
人の合間を縫うという言葉もあるし、声は糸っていえるのかも。
あれ、
でもそれなら、どんなに賑やかなところにいたって、聞き取れるあなたの声は、、
綱…?
「声が聞こえる」
芸術の秋、食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋…
とにかく秋は、結びついているものの数が他の季節より飛び抜けている。
そしてこれらの言葉を掲げたイベントの開催が多くなるのも自然なことだ。
そう、自然なことなんだ。
だから一緒に行かない?って、俺が君を誘うのが週1なのも秋のせい。
「秋恋」
あの人の凄さは私が何よりも知っている。
一番かどうかは別として、ずっと近しいところで見てきた。
人はあの人を天才という。
それが生まれながらできるという意味なら違う。
血の滲むような、あの人自身の努力の賜物だ。
打ちのめされることも一度や二度ではなかった。が、
その度に自分を奮い立たせて人生を歩んでいる。
私が心から尊敬している、友人。
一方私は。
比べるのもおこがましいような気がする。
人生の道は踏みしめるのが精一杯。
でも、
この先、君が見えなくなる前に、見えるうちに時間を止めてしまいたい。
何度思ったか。
置いていかないで
「時間よ止まれ」
星の王子さまだって言っていた。
眼前に広がる光の粒
数えきれないその中で、あなたが生きている。
そう想うだけで目に映る全てが愛おしくなれるのだから
私は、幸福だ。
「夜景」