あのシーンが良かったと談笑する貴方の話が、いやに気になって聞き耳を立てるなんて、私らしくもなかった。
一方の貴方はきっと最初から見抜いていて、褒められない行為をする私に、一番穏便に済ませられる対処をしただけ。
じゃなきゃ、それほど仲がいいわけでもない私に、あんな、眩しいほどの笑顔、もとい光線を浴びせるなんてのはしない。
ついに来てしまった。
見るからに私好みの映画の予告を一瞥し、真っ先に券売機へ向かう。
一生縁はないと思っていたのに。そのきっかけも。
これから私は、漫画の実写映画を見る。
「小さな勇気」
1/28/2025, 7:44:51 AM