お題『柔らかい雨』
大神とナンパ作戦を考えていたら、僕達の担任である。アルキメ◯スに似た数学教師龍骨(りゅうこつ)先生が僕達に向かって声を少し荒げた。
龍骨「あなた達、いつまで教室にいるの?明日もテストあるんだから早く帰りなさい!」
大神「えぇやないですか。ちょっとくらい」
龍骨「よくないわ。あなた達が居る所為で日直の人が教室閉めれないってクレームあったのよ」
大神「それやったら俺らが閉めますさかい。な、船星」
船星「え、あぁ。うん」
龍骨は大神と船星をしばらく睨みつけあと教室を出た。数分後教師の中で一番生徒にウザがられている。筋肉自慢の元ボディービルダーだった男子体育教師を呼んで再度龍骨先生は現れた。
龍骨「牛海(うしかい)先生お願いします」
牛海「龍骨先生から聞いたぞ!『体力が有り余ってるから筋トレがしたいそうじゃないか⁉︎』」
大神・船星「は?」
船星「ぼ、僕そんなこと言ってません」
大神「!?ッ。あんのぉ、先生(せんこう)人が下手に出たったのに……」
龍骨先生は大神らが教室を閉めるなんぞ最初から信じていなかった。自分で教室を閉めたいが為に嘘までついて職員室に居た牛海を呼んできたのだ。
それに気づいた大神は船星に荷物を持って急いで教室を出ることを話した。足の遅い船星を先に逃した後、大神は牛海先生に捕まり、強制筋トレをさせられた。靴箱の前で船星が少し俯き泣きそうな顔をして大神に謝ってきた。
船星「先に逃げてごめん」
大神「気にすんなや。えぇ運動なったし。牛海がまた来る前に帰ろうや」
学校の校舎を出ると夏の強い日差しに混じり柔らかい雨が降っていた。大神は空を仰ぎ
大神「狐の嫁入りかいな」
船星「何それ?」
End
お題『一筋の光』
1学期テスト期間が始まった初日。HR(ホームルーム)後、教室のドアに指を掛けた直後僕はまたしても大神に呼び止められた。
大神「船星〜。話あるから帰らんといてぇ!!」
船星「話って何?僕はありませんけど……」
大神「そう言うなって(笑)まぁ立ち話もなんやし座りぃや」
言われるがまま僕は大神の前の席に座った。
あの遠足以来二人きっりで話をするのは初めてだ。あの時言いそびれた誤解を解くチャンスだ。しかし僕を呼んだのは大神だ。自分の話をするのはそれからにしよう。
船星「失礼します……で話って何?」
大神「お前、最近めっちゃ暗かったやん。ナンパの失敗がものすっごいショック受けてんのかな思うてなぁ。俺そこで思ったんや!もう1回あの子らをナンパしてみようってな!どうや?」
船星「ま、またナンパ!?僕はもう嫌だよ」
大神「何言うてんねん!1回目がダメでも2回目なら大丈夫かも知れんやろ!今度は作戦立ててみようや!」
そう言って大神は僕を強引にまたナンパに誘った。ナンパの誤解が解けると思い一筋の光が見えたのは僕の勘違いだった。
End
お題『哀愁を誘う』
1学期の期末テスト期間が始まろうとしていたある日のHR(ホームルーム)終了後、船星(ふなぼし)は帰宅する為教室を出ようとドアに指を掛けると大神に呼び止められた。
大神「おい!船星どこ行くんや?」
船星「何処って、家に帰るけど……」
大神「そうかぁ。ほな気いつけて〜……」
手を振る大神に対し、船星はぺこりと大神に向けて無言で頭を下げた。向けられた背中がとても哀愁を漂わせている。
大神の周りにいる同じクラスの生徒がポツリと話す。
生徒A「船星の奴BBQの遠足以降すごく暗くなってないか?」
生徒B「勝手に肉食ったのが今だに根に持っているかもよ」
生徒A「えぇ!?でもあの時笑って許してくれたぜ」
生徒B「食い物の恨みは怖いっていうだろ。あいつ案外食い物にすげ〜執着持ってるかも」
生徒A「やべぇ。明々後日の昼飯の時なんか奢ってやった方が良いかな?」
生徒B「だな。大神どう思う?」
大神は考え事をしていたので生徒A、Bの会話を聞いていなかったので適当に答えた。
大神「え、うん。良えんちゃう」
大神『BBQ時のナンパの失敗がそないにショックやったんかなぁ。リベンジ出来るようなんか良え方法ないかぁ』
と心の中で思うのだった。
End
お題『鏡の中の自分』
図書室でテスト勉強していた萌香達。
すると委員長が萌香達に気づいて声を掛けた。
委員長「輪通(わづつ)さん達勉強?」
萌香「うん。そうだよ」
真珠星(すぴか)「今期の期末テスト赤点3つ取ると夏休み少し減るらしいじゃん!だから私ら勉強しないとヤバくて(苦笑)」
委員長「私(わたくし)で良ければ分からない所教えてあげるよ」
萌香「本当!?」
真珠星「マジ助かる!」
委員長「あッ!?ちょっとだけ待って貰える?本の返却手続きして来るから」
萌香「どんな本借りてたの?」
委員長「『鏡の中の自分』っていうホラー小説よ。三面鏡に映った偽物の自分と本物の自分が入れ替わってしまう話なの。都市伝説が元になった作品で……。輪通さん興味ある?」
萌香「あたしお化け怖くてダメなの」
真珠星「私は平気。テスト明けたら読んでみようかな」
委員長「是非、読んでみて。穂先(ほさき)さんとは気が合いそうね」
そう言って、微笑んだ委員長は本を返却する為図書委員の待つカウンターへ向かった。
End
お題『眠りにつく前に』
※番外編キャラにインタビューをしてみた※
作者『眠りにつく前に何をしていますか?』
萌香「家族とお部屋にいるぬいぐるみにお休みの挨拶をして寝るよ!」
真珠星(すぴか)「携帯でドラマ観てる」
船星(ふなぼし)「ホットミルクを飲んでます」
大神「え〜っと……携帯でゲームしてる」
委員長「本を、最近はホラー小説を読んでます」
担任(酒枡)「お酒かなぁ。日本酒を2〜3杯呑んでるよ」
校長「あ、私もですか。……睡眠剤を少々」
作者『少々って……。^^;校長寝れないんですか?』
校長「あ、はい。英語の担当の先生が変わってから……」
作者『………。い、以上でインタビューを終了させていただきます。ご協力有難う御座いました』
End