汚水 藻野

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8/18/2023, 10:30:49 AM

自分を写すもの

昔そんな話題で、考えさせられた

其の時、彼はこう言った

「字じゃないかなぁ」と

其の時、でも私は、違うと思ったの

「いや鏡でしょ、どう考えたって」

「ん〜?まあ確かにそうだね

でも、字ってどの人が書いたのかなんとなく雰囲気でわかるもんだよ?

丁寧な字、乱暴な字、かわいい字

人の癖とかも、その人の書いた字が、その人を写してない?」



「貴方の考える『写すもの』といえば?」

私は「鏡」

彼は「字」

どう思考するか、それすらも鏡に写されてる気がした

_2023.8.18「鏡」

もひとつどうぞ

「自分の顔直で見れねぇのマジ腹立つんですけど〜」
「いやまあ確かにな、分かるけどな、…テッテレテッテテ〜!カガミ〜!」

「いやうちカガミ嫌いなんだがwウケるw」

「え嘘なんで?」

「だってぇーなんかー、自分の汚いとこ嫌でも見せられるじゃーん」

「あーね。それはガチ共感。でも仕方なくね?汚いとこ含めて、ああっ!自分って、なんてキレイ〜〜!!なのっ!? って思わないと」
「ちょ、鼻水飛んだw w」

はぁ…たった一人だけの友達と、憧れを真似したくて、ライン使ってるんだけど、

…わたし、インキャだしなぁ〜

それに付き合ってくれてる友達には申し訳ないよ


あ、どうも、ギャルになりたい高校生です

_2023.8.18「鏡」

8/17/2023, 11:54:17 AM

君はいつも僕と同じ時を過ごしてくれたね。

僕は君といる時が今までで一番楽しかったんだ、心の底から笑えてる気がしてさ。

これからもずっと、一緒にいてくれたら嬉しい。



…あー、捨てらんねぇな…


…Switch。(しかも使い古したヤツ。まだ使える。)

※注意!物を大事にするのはいいことだよ!

_2023.8.17「いつまでも捨てられないもの」

8/15/2023, 11:59:46 AM

「海はね、必ずあなたを守るから」

「海に行くなら、夜に来なさい」
「昼や夕方もいいけれど、夜も意外と綺麗なのよ、"夜の海"っていってね」

「一度でいいから、あなたの目でしっかり見てみなさい」

俺の母親はそう言って死んだ。
母の言った"夜の海"が気になって、沿岸に呼ばれているように足が進む。

着いた。これが"夜の海"か。

綺麗だな。昼や夕方も良いけど、俺は夜のほうが好きかもしれない。


人一人おらず、夜空に瞬く数えきれない星。
今日は満月か。真っ暗な世界に、月明かりがほどよく照らす。


これのことか。母の言っていた意味とは。

海のように寛大な母、なんて言うが、

確かに「必ず守ってくれる」気がするな。

_2023.8.15「夜の海」

7/21/2023, 12:18:26 PM

「私ね、今どうしても欲しいものがあるの」
ぼくの彼女がそう言う。少し微笑みながら、ぼくは聞いた。
「なんだい?それは」

「ふふふ、私が今一番欲しい物はね…」

こういう時、こう返ってくるだろうに違いない…

"あなたのことよ"

ああ、かわいいな。
ちょっと赤くなりながら、はずかしそうに笑って言う姿が容易に想像できる。

途端、視界が転落する。


「あなたのイノチよ」


さいごに聞こえたのは、興奮した微笑みに満ちて言い放った、彼女のこの言葉だった。

ぼくは意識を失った。


「私、実は始末屋なの。今一番欲しい物はあなたのイノチだったから、もらっちゃった。

…あ、もう聞こえてないよね、ごめんね?」

_2023.7.21「今一番欲しい物」

「約束通りやったわよ、藤井君」
「ありがとね。…さて、次は……」

7/20/2023, 12:57:28 PM

私の名前は私自身比較的珍しい名前だと思っていました。

全校生徒が多かった小学校に通っていたのですが、一学年は大体百二十人とか百三十人でした。
そんな中でも私と名前がかぶる人はいなかったし、名前を聞かれるときは、珍しいのか、一度「もう一回、いい?」と必ずと言っていいほど言われます。

そんな私が、中学校に入学すると、

「え?おんなじ名前の人!?やば!!」

なんと私の名前と読みが同じの子がいたのです。私も驚きました。

その子のことをなんと呼べばいいのか迷いました。なんだか、自分ではない人の同じ名前を呼ぶのは変な気分でしたので。
先生は下の名前でさん付けをする先生でしたので、「(名前)さん」と呼ばれると、二人で、

「どっち…!?そっち…!?」

なんて息ぴったりに言うこともありました。

今では理解ある良き友人です。

名前が引き起こした一つの奇跡でした。

_2023.7.20「私の名前」

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