サチョッチ

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5/18/2023, 11:28:25 AM

恋物語なんて、ご都合主義のおとぎ話でしかない。
誰の話にしても信用できないし、現実と思えない。
少なくとも、自分には無縁の世界としか感じられない。
もしこの先、生きていて一度でも自分がおとぎ話の主人公になるときが来たら、きっと誰かの台本の上の出来事なんだろうな。

5/17/2023, 1:53:54 PM

真夜中の静けさと闇は、自分を無制限にさらけ出せる至高の舞台。物音もせず、気配もせず、何者にも邪魔されない最も安心できる時間。濡れた葉の匂いを運ぶ冷たい夜風が心地良い時、どこか冒険に出たくなる。影の街に一人だけ生身を携えて、息を殺して進んでいく。顔の見えない人たちの視線を受けないように、ひっそり上手に避けながら、白い街頭が見下ろす道を一歩一歩と踏んでいく。角のシャッター街を覗いたら、遠くの道の真ん中で、小さな悪魔がお喋りしているかもしれない。

5/16/2023, 11:52:19 AM

「愛があれば何でもできる?」
画家は笑った。
「まぁ、確かに決して間違いではないよ。私も彼女のお陰で生きていけたからね。彼女は私の片割れと言っても良かった。けど、愛って本当に万能かな?」
ゴチャゴチャの歪な景色が描かれたキャンバスを背にして画家は言った。
「愛は生きるに連れて見返りが必要になる。見返りのために抱くようになる。生きるためには金がいるし、権力や肩書も必要になる。愛だけでは食えないとわかったとき、愛がある上でそれをどう利用するか、何と引き換えにするか、愛を得るために自分は何を差し出せるか、いくら本当に大事と言われているものであっても、実生活に影響を及ぼしている殆どのものは消耗品だ。目に見えない愛より、目に見える有限のもののほうが、ずっと生きる上では役に立つ。」
画家は鋭い光を瞳に湛えて語る。
「そもそも、愛なんてもの自体、人間が勝手に作った都合のいい願望でしかないんだよ。」
描きかけのキャンバスには、画家の恋人が神格化された姿で裸体を晒していた。

5/15/2023, 11:33:49 AM

後悔するのが怖いから
中途半端なことばかりする
何事も無干渉 無関心
付かず離れず冷淡に 
関係ないからと受け流す
初めから関わらなければ
後悔もしない
初めから何も思わなければ
後悔すら感じない

後悔しない人生に
後悔なんてしない

5/14/2023, 10:43:05 AM

生きることに縛り付けるすべての厄介者から解放されるなら
眠るように意識を手放して
知らないうちに小さな灰の粒になって
そのまま吹き消されて風に身をまかせるほうが
なんの感情も迷惑も覚えず
当たり前に死ねるよね

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