2/2/2025, 12:52:20 PM
ただ伝えたかっただけなんです。
すきって突然言われても困りますよね。ごめんなさい。
けれど、返事がほしいわけではないので。あ、あと。
てがみこれで最後になるかもです。さよなら。
___あの時、隠された手紙に気づけていたら。
隠された手紙 #177
2/1/2025, 1:52:29 PM
「ばいばい」
ざぁざぁと冷たい雨に侵食される。
雨のなか、その場に崩れ落ちる。
ぺしゃんと水が跳ねる音がやけに遠く聞こえた。
ゆっくり遠ざかる彼の背中が滲んだ。
___またね、はもう言ってくれないんだね。
バイバイ #176
1/30/2025, 2:17:14 PM
知らない表情。知らない仕草。
頭を鈍器で殴られたかのように視界が揺れた。
ああ、と唐突に理解する。
そういうことだったのか。
「それでね、先輩がね、」
その柔い頬を紅潮させて、はにかみながら話すきみ。
俺が知らない君の表情に、ぐわんぐわんと頭のなかが、視界が、かき混ぜられる。
自覚したとたんに潰される感情なら知りたくなかった。
まだ知らない君 #175
1/29/2025, 12:57:31 PM
「俺はね、日向くんの日陰。
頑張ってる日向くんが日向くんでいられる場所。
だからね、何かあったら、俺を頼ってほしい」
僕から見たら陽中の陽の彼が大真面目に言うもんだから、思わず笑みが溢れてしまった。
日陰 #174
1/26/2025, 1:16:56 PM
「ただいまぁ…」
からからと、背後でドアが開く音がした。
ん?と振り返ったときにはすでに時遅し。
「っ、わぁ! ご、ごめんっ!」
顔を一瞬にして真っ赤にして、開ける時の何倍ものスピードで脱衣場のドアを閉めた、俺の弟。
髪から滴る熱い雫をタオルで拭う。
脱衣場の鏡を見て数秒。
事態を呑み込んだ俺は、声を殺してくすくすと笑うのだった。
わぁ! #173
(わぁ…、やることが山積みだぁ…(現実逃避中))