願っただけ。
そう、最初から叶うなんてそこまでは自惚れられた恋じゃなかった。だから、だから、最後まで言わなかった。言えなかった。
なのに。口に出せばなにか変わっていたかな。なんて思ってしまう愚かな心臓が痛むんだ。
…いや。
願ってしまった。
離れていかないで、と。
乞うてしまった。
それだけでも随分大罪なのに。
口に出すなんてしたら僕が僕を許さない。
そう思ってるのに。
もう考えるのやめにしたいのに。
もうくるしいのに。
「…行かないでって言えばよかった…」
ぐるぐるぐるぐる。
ああ、自分が嫌になる。
行かないでと、願ったのに #238
(ライブが最高すぎた。もうやばい満たされてる。現在帰りの電車のなかです。明日から学校だる。(ちなみに上の話となにも関係がない))
包み込むような寒さに意識が緩やかに覚醒し始める。
微睡む意識のなか、んん…と掠れた声が漏れた。
…もう少し寝ていようか。
外界は寒くてとてもじゃないけど、この布団の温もりを知ってしまった以上なかなか動きたくない。
今日が休日であることをいいことに、布団の温もりに肖って二度寝が始まる。
「……、」
隣で先に起きていたらしい彼が熱を持った身体で僕の腕の中にいるのを、僕は知らない。
凍える朝 #237
そして、僕は、僕らだけの世界を手に入れた。
そして、 #236
(独りよがりの感情)
一度灯った感情が、未だに心の奥で消えてくれない。
消えない焔 #235
僕は男で、彼も男だ、彼のことは大切に思ってるし好きだ、でもそれは友情的なあれであって恋愛的なものではない、ほんとに? それがほんとだとしたら、なんで僕はあのとき彼の腕を引いたの? 他の人と話しているのが嫌だった?距離が近すぎたのが嫌だった? これは嫉妬? 僕は、僕以外に微笑みかけないでほしいと思ってたの? じゃあこれは独占欲? いやでもこれがすべて恋愛に直結するわけじゃない? 友達間でも嫉妬とかこういうのはあるの? そしたらこれは親友と距離が近すぎた故の一時のバグと受け取っていいの? これは友情としての感情なの? それとも僕は今の関係を壊したくなくて、そう思い込みたいだけで、彼のことを恋愛として好きなの? だって恋愛としてのすきを認めてしまったら最後、僕は彼をそういう認識として無意識にも連想させてしまう、今まで通りの心友として接するこたができなくなってしまう、ああでもこうやって考え始めてしまっていること自体認識を歪めていっているのか? じゃあ僕はどうすればいい? 友情なのか恋情なのか判断がつかない、中途半端に思考した感情を抱えていくのか? それならば答えを出してしまったほうが早い? じゃあこれはどっちの感情なの? 僕は彼をどう思っているの?
ああ分からない分からないわからない
終わらない問い #234