疲れてしまった。
多分、私にはどこにも書けないことが山ほどある。
残してしまったら、弱い自分を欠けている自分を認めてしまっているようで。
後から見返したときに、どう思われるのが怖くて。
次第に書けることがなくなっていった。
いつの間にか、何も書けなくなっていた。
だって分からない。
今、自分が、何を思っているのか、何を考えているのか、何を書きたいのか。
書けない書けないで逃げていたら何も見えなくなった。
書けないことで山積みにした心の底には、自分の核となるものも埋まっていた。
埋もれて見えなくなって、探しても探しても見つからない。
どこにも書けない、じゃない。書くことが見つからない。自分がいない。
長年目隠ししていた目は、とっくに視力を失っていた。
目を覆っていた目隠しを外して、ようやく気付くなんて。私、馬鹿だ。
どこにも書けないこと #251
閉ざされた日記は開かれることを知らない。
とっくに過去は封印してしまった。
見たくもない自分が赤裸々に拙く綴られている。
怖い。
その感覚は、日記を書くときにもある。
自分を記すことが怖い。
後で将来の自分に見られたときに、引かれたりイタい奴だって思われたりするのが怖いからだ。
だから日記はなかなか長続きしなかった。
書いたほうがいいというのは分かる。自分で導き出した結論だ。
でもいざ書こうとすると苦しくなる。手が止まる。書けなくなる。
だから今日も、日記は閉ざされたまま。
閉ざされた日記 #250
彼は何よりも美しい。
恒例行事となりつつある、名前も分からない人からの告白に、今日も彼は困ったように微笑んでは、やんわりとお断りする。
「ほんと綺麗な顔してるよな。未だに惚れそうになる」
冗談交じりに呟いたある日のこと。
「…お前にだけは、顔で好かれたくない」
拗ねたように言う彼は、やはり美しいより可愛いが似合う。
美しい #249
この世界は、きみが思っているよりずっと残酷なんだよ。
この世界は、きっと貴方が思っているより温かいものです。
この世界は #248
どうして、手にしたものぜんぶがこの両手から零れ落ちる。
どうして、この両手から零れ落ちたものすべてが愛に見える。
どうして、どうして。
どうして #247