どれくらいこうしていただろう。 沈黙は苦手なはずなのに、彼との沈黙は不思議と嫌ではなかった。むしろ、何故か酷く落ち着いた。 さっき買ったばかりだったはずの炭酸のペットボトルから、つうと一筋、結露した雫が滴り落ちてそのままアスファルトに小さな水たまりを作る。 ぼーっとそれを眺めては、頭を乗せていた彼の肩の上。俺の頬を伝う透明な涙は、隣にいるのが彼だからこそ、だろう。ぬるい炭酸と無口な君 #225
8/3/2025, 1:38:35 PM