27(ツナ)

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4/13/2026, 10:55:49 AM

快晴

雲ひとつない青い空は、心も気分もスッキリ晴れやかにさせる。
でもその景色はどこか非現実的で。
目に映る空が本物なのか知りたくて、美しい快晴の空に触れてみたくて、私は手を伸ばす。

4/12/2026, 10:45:23 AM

遠くの空へ

召集令状が遂に届いた。
周りは皆「おめでとう。」と口々に俺を讃える。
お国のためにこの命を使える、それは国民にとってこの上ない栄光であった。
だが、俺は内心ではそんなこと、これっぽっちも思っていなかった。
死ぬのは怖い、当然だろう。
齢23。最近、籍を入れたばかりの妻もいるのに。
なぜ、この命を国のために使わなければならない。

召集の前日、妻は手作りの御守りを渡してくれた。そして、そっと俺の懐に身を寄せた。
「皆、お国の為に命を賭して戦えと言っていますが、私はそんなことこれっぽっちも思いません。私の願いはただ1つ、生きて、必ず生きて帰ってきてください。死は誇りでもなんでもない、命を尊ぶ者こそ、真に誇りある者です。…どうか、ご武運を。」
やはり由緒ある武家の娘は強いな、そんなことを思いながら妻を抱き寄せた。
「あぁ…妻の願いはなんでも叶える、それは夫として当然だ。俺はしばらく、遠くの空へ行く。なに、心配することはない。土産を持ってすぐに帰る。」
何がなんでも、どれだけ傷を負っても敵から背を向け情けない姿を晒してでも、国民に罵られ後ろ指を指されたとしても、俺は妻のために俺自身のためにも、この命の炎を絶対に絶やさない。
「では、行ってまいります。」

4/11/2026, 12:03:10 PM

言葉にできない

「お前は学がないから、気に入らないことがあるとすぐに手が出る。俺は心配だよ。剣の腕を磨くのもいいが、少しは筆を取って知恵をつけなさい。」
兄貴がよく言っていた。そんな兄が煩くて俺はいつも無視して刀を振り続けた。

貧しい家に生まれ、親は子供の頃に病で死んだ。兄貴は幼い俺のために筆を取って様々な事を学んで働いて、俺を養ってくれた。
だけど、学があっても力がないから力のある奴らから奪われていた。
そんな兄貴が不憫で腹が立って俺は力をつけるために毎日刀を振った。兄貴が知恵をつけるなら俺が兄貴の力になればいいと思っていたから。

でも、兄貴は知恵を付けすぎた。次第に思想や政について学び始めると子供たちを集って小さな塾を初めた。ただの商人や町人の子供らに様々なことを教えた。しかし、幕府から思想や幕府政策への批判を行っていると目をつけられ、塾のお取り潰しが決まった。
昔から頑固な性格だったから敵わないのに兄貴は取り潰しを辞めるよう幕臣に楯突いた。

あいつらはそんな兄貴をいとも簡単に切捨てた。
知らせを聞いた時には俺はもう為す術もなかった。血溜まりの中に倒れる兄貴を見て俺は自分を見失った。昨日まで相変わらず小言を言っていたのに、こんな呆気なく死んでしまう。
兄貴を、唯一の家族だった兄貴を守れなくて、殺されて、俺は怒りでただ震えた。食いしばった口の中は血の味がして、握った拳は爪がくい込んで血がしたたる。
この気持ちをどうしたらいい。なんて言えばいい。わからない、学がないから、このどうしようもない気持ちを言葉にできない。
「う、う、うぅ…うあ゙あ゙あ゙あ゙!!!」
俺はただ、血溜まりの中で兄貴を抱きかかえて獣みたいに唸り声をあげた。

4/10/2026, 12:00:03 PM

春爛漫

桜には寿命があるのを知ってる?
あと100年後の未来にはもしかしたら、春に桜を見ることは無くなるかもしれない。
今を生きている私たちには凄く衝撃的で悲しい話かもしれない、けど、100年後を生きる子供たち、人々にとってはそれが普通になって桜に替わる新たな春の風物詩が生まれるかもしれない。

100年後、もちろん私は生きているはずなんかなくて。
だからこそ、"春爛漫"のこの景色を"日本の桜"を目に焼き付けておかないといけないと強く思う。
写真に撮って、絵に描いて、語り継いで、桜を100年後も遺しておきたい。

4/9/2026, 10:40:02 AM

誰よりも、ずっと
(※4/8 「これからも、ずっと」の別視点。)

彼氏と別れて1週間経った。
なんとなく、メッセージアプリは消さないで残しておいた。
本気で好きだったから少し未練はあった。
忘れようと友達と遊び明かして飲み明かして、色々吹っ切れてそろそろ最後の連絡をしようと決心した。

『これで最後にするね。もう、ブロックするから連絡しない。ありがとうね。さようなら。』
付き合っている頃に、「もっと愛想良い返信して欲しい」って言われたのを思い出した。
確かにもう少し可愛げがあれば良かったかな?なんて口元が綻ぶ。

『わかった。俺の方こそありがとう。もう二度と関わることは無いだろうけど、俺はずっと、これからも、ずっと君の幸せを願ってるよ。ありがとう。さようなら。』
すぐに返信が来た。そういうマメなとこは相変わらずだ。そして、優し過ぎるところも。
色々思い出して揺れそうになるけど私は深呼吸して涙が流れる前に大好きだった元カレをブロックした。
私も君の幸せを願ってるよ、誰よりも、ずっと。

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