無季

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1/6/2025, 1:43:00 PM





   私の隣に座るあなたの手をなぞる
   なげだされた手の甲の節をいったりきたり
   意味もなくなぞって、たまに指をつかんで
   あなたは私に目もくれず、何も言わず
   ただ私の隣に座っている。

   傾けた頭をあなたの肩にのせる
   逞しくて、重みがあって、いつもより冷たい
   物言わぬあなたの頬に触れる
   体温のない皮膚は作り物みたいで変な感じ
   何も言わずに死んでしまうなんて、勝手な人
   生きたあなたがいないと意味がないのに
   私が寂しがりなのは知っているでしょう

   私を置いていってしまう意地悪な人
   どうせなら、私も一緒に連れて行ってほしかった

1/5/2025, 8:18:04 AM




  一匙のティースプーンにのった
  お砂糖ほどの小さな幸せ

  瞬く間に紅茶に溶けてしまって、
  取り出すことはできなくなる

  あっという間に過ぎ去ってしまうけれど
  どうしても名残惜しくて
  ずっとマドラーでぐるぐる掻き回してしまうの

  ほんの僅かな幸せのひとときを忘れられないまま
  ソーサーを持ち上げる

  カップの水面に映る淋しげな自分を口に含んで、
  幸せをまたひとつ、飲み込んでしまったの
  
  

    

1/4/2025, 4:55:10 AM




  
  こんなに遅くまで起きていたのはいつぶりだろうか
  年始の朝、知らない芸能人のテレビを観て、
  こたつの微睡みに身を預ける
  猫に弄ばれていたみかんを拾い、爪を立てて皮を剥く
  つまらないくらい愚鈍な時間
  堕落した泥濘のような温かさ

  薄いカーテンの向こう側が少しだけ
  明るくなった気がした

1/3/2025, 5:42:43 AM




     とても辛いだろうけれど、
     どうか努力が上手くできますように。

     
     

12/22/2024, 12:30:18 PM



   湯船に浮かんだ柚子をつつく
   静かに少しだけ進んで、また止まる
   それをもう一度前に押し込む
   軽い音がして、柚子はお風呂の縁にぶつかる

   途端に関心が失せてしまって、天井を眺めだす
   白い天井に意識が吸い込まれる
   明日が来なければいい
   このまま今日、世界が滅んでしまえばいい

   朧げな視界の中、水面が迫ってくるのが見えた

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