無季

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   湯船に浮かんだ柚子をつつく
   静かに少しだけ進んで、また止まる
   それをもう一度前に押し込む
   軽い音がして、柚子はお風呂の縁にぶつかる

   途端に関心が失せてしまって、天井を眺めだす
   白い天井に意識が吸い込まれる
   明日が来なければいい
   このまま今日、世界が滅んでしまえばいい

   朧げな視界の中、水面が迫ってくるのが見えた

12/22/2024, 12:30:18 PM