声が枯れるまで
いつも 助けを求めていた
誰かに届くと信じて
叫び続けていた
だけど
街ゆく人には届かなくて
一人しゃがみ込み 膝を抱えていた
神様はいるのかなとか
救いって本当にあるのかなとか
誰もが他人に無関心の街で 途方に暮れた
それでも
信じ続けるしかなくて
終わりとは背中合わせだから
前に進むには 信じるしかなかった
私の声はとても小さいものだけど
叫び続けるしかないと思う
ここから抜け出して 生き抜く為には
声が枯れる そのときまで
すれ違い
考えの合わないあの人
昔からいつも、ぶつかり合う
いいときも知っているから
なかなか嫌いにはなり切れない
好きでいたかったなあって
何度も何度も諦め切れず
話しかけては失望する
すれ違い続けていくうちに
やがて心は離れていく
変わってくれることを期待したり
変えてみせると努力したけど
いつも振り出し、同じところ
大好きで、いたかったなあ
わかり合って、みたかった
鋭い眼差し
舞台の上には 一人の男
脇を固めるは 二人のギタリスト
背後には ドラムとベース
男は暗闇のなか 止まぬ歓声を浴び
不敵な笑みを浮かべたまま
マイクスタンドに手をかけた
幕が上がり 光が照らす
歓声は最高潮に達する
男はその鋭い眼光で客席を睥睨し
曲が始まった
愛と死を歌い
舞台に生き 舞台で散った
僕の愛しのロックスター
櫻井敦司よ、永遠に
重低音が BUCK-TICKする
高く高く
伝えたいことがあって
それは風に乗って、海を越え
山々の間を縫い、川の流れに沿って
遠く異国の大地まで
狭くなってしまったこの世界で
本当に大事なことは届き難くて
いつも雑音に掻き消される
届けたい、この言葉は
見上げた夜空より、高く高く
多くの人に、心に
深く静かに、染み渡るように
いつの日か伝わることを願っている
誰もが、幸せになれますように
子供のように
大人になると
思うように泣けなくなる
人目とか 体面とか プライドとか
余計なものが邪魔をして
心をさらけ出すのが難しくなってくる
『泣きたいときに 泣いておけばよかった』
歳を取ると
思うように泣けなくなる
痛みとか 苦しみとか 別れとか
そんなものに慣れてしまって
心は柔らかさを失い麻痺してしまった
『泣きたいときに 泣いておいた方がいい』
子供のように泣きじゃくる
そんな大人を かっこ悪いとは思わない
いつまでも無くさず この胸に