川柳えむ

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11/10/2025, 10:37:26 PM

 力で支配して、何も聞こえないふりをして傷付けた。泣き声も無視して、ただただ自分勝手にぶつけた。君にとって痛いだけの感情。
 一方通行で成り立ってなんかいない。ただ自分一人の感情を、きっと『愛』なんて言わないだろう。この感情はただの『エゴ』。君を傷付けるだけだとわかっている。
 そうだとしても、止められない感情。本当は、止めないといけない感情。
 一番泣きたいのは君なのに、気付かれないように自分も泣く。意味のない謝罪の言葉を小さく呟く。それすら『エゴ』だというのに。
 本当は、ただ寂しかっただけなんだと。そう言ったら、受け止めてもらえただろうか?
 そんなことを考えたって、どうしようもない。もう今更、『愛』などと言う資格もない。
 あぁ、これが本当に『愛』だったらよかったのに。


『寂しくて』

11/9/2025, 1:16:40 PM

 この美しい透明な羽根を気に入っていた。
 今日もこの羽根を見せびらかすように舞う。
「やだ! 気持ち悪い!」
 人間に叩き落とされた。
 人間は、私達のことが嫌いみたい。
 こんなに美しいのに。どうしても分かり合えないんだ。


『透明な羽根』



 これ以上は、入ってこないでください。
 今、私は大いに傷付いているんです。落ち込んでいるんです。
 この境界線を越えないで。これ以上、傷付きたくないから。

 それなのに、あなたは入ってくる。この境界線を越えて。
 それが不快で、それなのに嬉しい。
 こんなことして、許してあげるのは、あなただけだから。

「ところで、どうして落ち込んでるの?」
「投稿アプリに、毎日投稿してるのに、前回投稿忘れちゃったから」
「自分のせいやないかい」


『心の境界線』

11/8/2025, 12:56:44 AM

 灯りが暗闇を煌々と照らす。
 この光は、僕らの希望だ。僕ら明るく照らす、一筋の光だ。だって、こんなにも心まで明るくしてくれる。
「うおおおおお! 騒ぐぞー!」
「おぉー!」
 雄叫びを上げる。
 楽し過ぎる。みんなで囲うキャンプファイヤー。


『灯火を囲んで』

11/6/2025, 10:38:40 PM

 冬だ。冬がやって来た。
 冬を迎える支度をする。ゆっくり眠る為、食べ物を部屋にたくさん集めた。
「いつまでこもってるの! いい加減部屋を出て働きなさい!」
 あーあー何も聞こえない。
 さて、冬眠を始めよう。春までおやすみなさい。


『冬支度』

11/5/2025, 10:57:15 PM

 それはまるでスローモーションのように。
 頭上から鉄板が落ちてくる。その後どうなるか理解した瞬間、声にならない声で叫んだ。
「時間よ止まってくれ」
 時を止めて。そしたら、僕はこの手を伸ばして――。
 しかしその願いは届かず、目の前の君の姿が見えなくなった。
 叫びながら再び願った。
「時間よ巻き戻ってくれ」
 そしたら、今度こそ君を救うのに。

 ――目の前を、君が楽しそうに歩いている。
 何が起きたかわからない。
 さっきのは白昼夢だったのか。でも、なんでもいい。君がここにいる。
 君に声を掛けようとした瞬間、再び鉄板が空から降ってきた。
 駄目だ。また。間に合わない。
 時間を止めたい。その願いは叶わない。
 しかし――。

 また、君が目の前を歩いている。
 どうやら、僕の『時間を巻き戻したい』という願いだけが叶っている。
 しかし、あまりにも巻き戻る時間が短かった。
 どう足掻いても、君の姿は消えてしまう。
 これを繰り返すくらいなら、そんなこと願わなければ良かった。こんなに何度も君を苦しめることになるなんて。

 前を行く君が笑う。
 この瞬間だけを切り取って、時間が止まれば良かったのに。


『時を止めて』

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