この世界は狂っている。
この世界には聖女がいた。そしてその聖女の命を犠牲にすることで、平和を手に入れた。
この世界は彼女の命の上に成り立っている。
みんなの為に誰かを犠牲にして。それを当たり前かのように受け入れて、忘れて、過ごしている。
それが許せなかった。
だから、犠牲になることを強いた王国に復讐を。
兵の静止を振り切って、城に乗り込んで、王の首を跳ねた。
辺り一面が赤く染まる程、たくさんの血が流れた。
この世界は狂っている。醜く穢れている。君がいないこの世界になんて価値はない。
君を殺した、この世界に復讐を。
『この世界は』
どうして君が死ななくちゃいけなかったのか。
この世界は、人間が棲まう人間界と、魔族が棲まう魔界に分かれていた。
魔界には人間界を侵略しようとする悪しき魔王がいた。そして、人間界にはその脅威から人間界を守る力を持つ聖女がいた。
魔王と聖女は同時期に現れ、自分の役目を終えれば消える。そう言い伝えられていた。
ここ何百年は平和だった。
しかし、魔王が世界に現れたことが分かり、人間界に激震が走った。
一番大きな国の偉い王様がお触れを出し、早速聖女探しが始まった。まさかずっと一緒にいた君が聖女なんて思いもしなかった。
聖女だと分かってすぐに君は魔界へと向かった。みんなの願い通り人間界を救い、そして、死んだ。
聖女なんて体の良い生贄だ。そんなことにも気付けなかった。人間界を救うなんて格好良い役目だと素直に羨ましがった。
どうして君が死ななくちゃいけなかったのか。
世界に平和がもたらされた? 君はいないのに?
聖女なんて関係ない。世界なんてどうでもいい。君がいなければ、この世界に意味はない。
君の犠牲の上に成り立つ、この世界が憎い。
剣を携え、城へ向かった。
『どうして』
昨夜はゲームしていて寝るのが遅くなってしまった。
そんなわけで、今、とても眠い。
眠い……寝たい……でも、今日は日曜……お休みの日……時間が勿体ない……。
お休みなんだから、何か楽しいことがしたい。
そうだ。夢だ。夢を見るんだ。
これで眠気の解消と楽しいことの両方を叶えることができる。まさに一石二鳥!
まぁ好きに夢を見るとか、簡単にコントロールなんかできませんけどね。
おやすみなさい。
『夢を見てたい』
高校卒業の日。
君と二人、いつもの帰り道。
三年間毎日通った道。それなのに、今日はなんだか違って見える。
いつもなら他愛ない話をして、あっという間に家に着くのに、なんだか勿体なくて、お互い口数少ないままにゆっくり歩く。
道沿いの桜は咲き始めていて、きっと私達の門出を祝福してくれているのだろう。
でも、私の気持ちは晴れない。空も少し薄暗く、こちらは私の気持ちを表してくれているようだった。
あと少し、あと少し。この先の別れ道で、君とお別れする。
この道がずっとこのまま、永遠に続いていればいいのに。
それでも残酷にその時は終わってしまう。
「またね」
私は笑った。同時に、雨が降り始めた。
「またな」
君も手を上げそう言って笑った。
そぼ降る春の温かい雨は、私の涙のようだった。
『ずっとこのまま』
寒さが身に染みる。
それはまさしく今のことです。なかなかやって来ないバスを待っている今のこと。
今年は暖冬とは聞きますが、すっかりめっきり寒くなりました。
寒空の下でバスを待つのは結構辛いです。それなのに、この路線ときたら、時刻通りに来ないのは当たり前。下手すると、次の時間になってもやって来ない。この間は始発停留所だっていうのにバスがやって来なくて、全く訳がわかりませんでした。
まぁとにかく。寒くなったので、皆さんも体調には気を付けてくださいね。外出する時は温かくしていきましょう。
そしてバスは時間通りに来てください。頼むから。寒さが身に染みて、寒すぎて寒すぎてサムスになる前に。
……ごめんなさい。寒さでちょっとおかしくなったみたい。余計寒くしてしまいましたね、はい。
追記:電車もサイレント遅延するのやめて。お願いします、マジで。
『寒さが身に染みて』