喪服男 黑ネコ

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9/28/2025, 10:13:20 AM

ネガティブに聞こえるかもしれないけど。
息をしている限り、騙された事や辛い思いをした事を思い出してしまうことがある。だけど、お酒を飲んだり、あなたの声を聞いたり。そんなひとときの癒し、「鎮痛剤」を飲み込みながら息をする喜びも見出している。それを踏まえて、私は「生きる」を「耐える」と読んだのです。

9/27/2025, 9:52:06 AM

『解熱剤』

君のいないとき、いない場所で君を思った暁に
君の声を聞いたり、君の目に僕がうつったり
君と繋がった欲求の筋道が見えて
然し今ないものを望んだところでそれは白昼夢
釜に蓋をされ、その想いの出口は見つからんまま
熱を帯びていくのは僕の身体でした。

そんなあつくるしさや、熱の重さに疲弊して
この釜の蓋を開けられるのは君だけ
もし君の声をきけたら、
この思いも供養されるのだろうか。

もし四六時中、君と同じ空気が吸えたのなら。
僕のこの高ぶった気持ちは籠ることなく、
情熱という状態を忘れてしまうのだろうか。
そんな事も望んぢやいない事で、
帯びる熱を君と出会うことで沈められるような
そんな安心感と達成感が欲しいところ。

9/26/2025, 7:43:31 AM

『あめあがり』

あめあがりのそとにて
陽の光がポカポカと湿った地面を照らしている。

草花に取り残された水滴が
私の目にギラギラ光をさす。
歩道にできた、水溜まりもみんな
終さっきまでの事を物語っている。

通り雨のあとのあめあがりに
今度は他の人を濡らしにいくのでしょう。
雨雲さんのあなた。

私の部屋にも陽がさして、
あなたからもらった多くのものを照らしている。
感傷にひたっていようがいなかろうが、
場違いに晴れた陽の光は無慈悲にも
湿った私の心をジリジリと照りつけるのです。

9/24/2025, 9:01:17 AM

『ネグローニ』

君と僕と。君の知り合い。
甘美な君の人生
僕に残る舌の小さな麻痺。

もし君に大切な人ができても、
同じグラスの中で呼吸をしていたい。
それとも、君は忘れてしまうつもりなのかい。

君と君の知り合いと。僕。
甘い君のとなりに居る苦見の香り
その香りに埋もれてしまわぬように強く生きたい。

君の人生のグラスに、
僕も一緒に注いでいて欲しい。
邪魔はしないから、其の関係だけ成熟させて。

ほらそんなお酒があったよな。

9/21/2025, 3:38:49 PM

『満足という名の絶望』

終電を態と見送った。
タクシーを拾う理由も、
ここに残る理由もない様に感じ
自分は思考に目を潜らせて、彷徨う。

悲劇が起こったのではない。
ただこの五体満足の身体を持ってしまって
自分はこれ以上ほしがる必要があるのか
そう思えてしまった。

全て満たされたと感じた途端に
これ以上いきをし続けることを
物音立てずに否定した。

満たされれば望みが無くなる
すなわち望みが絶たれたれる
結果、満足は絶望である。

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