周りの人たちが凄すぎて、
夢や希望に溢れてて、愛されてていいなって。
周りの人たちが輝きすぎてて
その光に照らされてる僕はいつも真っ黒。
消えたくなって死にたくなって。
僕だけ違う気がして化け物みたいに思えて。
輝いてる人たちが羨ましくって。
そんな人達は弱音を吐いてもね、
「大丈夫?無理しないで」って、「1人じゃないよ」って。
励ましてもらえて。声掛けてもらえていいなって。
ずるいよ。やっぱり僕は普通じゃない。
最低な思いが頭の中でぐるぐるして止まない。
「みんなから愛されてるくせに、辛いって言わないでよ。
全部全部ずるいよ、何しても愛してもらえてずるいよ。」
やっぱり、僕は普通じゃない。
『逆光』
去年死んだはずの君がすぐ目の前にいる。
声をかけて手を伸ばす。触れると同時に君が消える。
「ねぇ、どこいったの、」
「…私はここにいるよ?」
「どこなんだよ、帰ってきてよ」
「あなたがこっちに来てよ、私はそっちにいけない。」
そうだよな、俺が逝かないと。
これは俺がみた最期の夢。
『こんな夢をみた』
あの頃に戻れたらな。君が生きていた頃に。
君からずっと辛い苦しいって言われてたのに、
僕は話を聞いてあげることしかできなくて。
君がほしい言葉かけてあげられなくて。
ほんと最低だ。「君は頑張ったよ」って言えてれば。
「家族も先生も同級生も信じれない。信じられるのはあなただけだよ。私の一番はあなただけ。」
その言葉が僕には重すぎて受け止めきれなかった。
君の一番だったのになんにもできなかった。
君は去年の春、天使になった。
崖から海に飛び降りたらしい。
君の部屋には遺書だけ。
「大切なあなたならきっと分かってくれるよね。
さきに逝って待っとく。ごめんね。」
ただそれだけ。分かってあげたかったな。
『タイムマシーン』
「助けて、っ!」
放った言葉は泡となって空へ向かう。
溺れないように藻掻いても逆効果。
誰も気づけずにただ沈んでいく。
肺を満たしたきみの言葉で、ただ沈んでいく。
きっときみはまだ気づかない。
真っ暗な海の底。
沈んでった先には死があっただけ。
『海の底』
朝起きる。さっきまでいた君がいない。
朝ごはんはトースト。君は牛乳派。
おかしいな、どこにもいない。
身支度をする。君は髪をとく。
ずっと一緒にいたじゃん、どこいったんだよ。
玄関の戸をあける。やけに光が眩しい。
光に吸い込まれて溶けてしまいそう。
目を覚ます。見知らぬ天井。仕切られたカーテン。
部屋に響く機械音。独特な匂い。
「目が覚めたのね、!! ずっと眠ってたのよ?」
「やっと、目を覚ましたのか、!!」
久々に聞く両親の声でやっとわかった。
長い長い夢をみていたのだ。
最初から君はいなかった。
僕の長い長い夢の1部に過ぎなかったのだ。
ある日突然消えてしまった君。
せめて一言ちょうだいよ。
もう二度と会えないんならさ、
『君に会いたい』