朝起きる。さっきまでいた君がいない。
朝ごはんはトースト。君は牛乳派。
おかしいな、どこにもいない。
身支度をする。君は髪をとく。
ずっと一緒にいたじゃん、どこいったんだよ。
玄関の戸をあける。やけに光が眩しい。
光に吸い込まれて溶けてしまいそう。
目を覚ます。見知らぬ天井。仕切られたカーテン。
部屋に響く機械音。独特な匂い。
「目が覚めたのね、!! ずっと眠ってたのよ?」
「やっと、目を覚ましたのか、!!」
久々に聞く両親の声でやっとわかった。
長い長い夢をみていたのだ。
最初から君はいなかった。
僕の長い長い夢の1部に過ぎなかったのだ。
ある日突然消えてしまった君。
せめて一言ちょうだいよ。
もう二度と会えないんならさ、
『君に会いたい』
1/19/2024, 4:59:36 PM