NoName14

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8/29/2024, 11:54:36 PM


言葉はいらない、ただ…

大好きな景色を眺めて
ゆっくりと、時間が過ぎるのを
噛み締められたら…私は幸せ。

毎日、顔を合わせても
口から飛び出す言葉が、私を
傷付けるような人なら

1人の方がいい。

言葉なんて、最初から無い方が…いい。
一方的な攻撃だと
そういう人は、いくら伝えても
気付かない。
自分は、傷付かないから気付かない。

だから、言葉はいらない。
ただ…私の時間を邪魔しないで。


【お題: 言葉はいらない、ただ…】

8/24/2024, 11:30:29 PM


8月は、ドタバタと通り過ぎ
お盆前から、初めての流行病が
我が家に蔓延した。

気がかりが、亡くなった父の墓参り。

とはいえ、亡くなって20年は経っている。
生きていたら、まだ60代。

それでも、盆が近付き秋が訪れる前には
再々脳裏を父がよぎる。
手を合わせたい以上に、会いたいという
想いが溢れてくる。

そうして、やっと会いに行ってきた。

県内にも関わらず遠い。
県境の山奥にある、寂れた墓地。

ひと通り、子どもたちが
手を合わせたあと
子どもたちは、少し離れた場所に行き
私に時間をくれる。

無礼かもしれないけれど、許してねと。
墓の前に座り込んで
何をするでもなく、墓を見上げる。
備えられていた、花の枯れた葉を少し
手入れしながら
無言と無音の時間を過ごす。

幾つになっても
親子だから、言葉は不要なのかもしれない。

線香と共に、タバコを取り出し
ゆっくりと2本吸った。
これが、例年のお墓参りだ。

私は、父の前で子どもに戻り
少しだけ寂しさを噛み締める。

また、来るねと墓を撫で
幾度か振り返り。

「お父さん」と、声に出す。


【お題:やるせない気持ち】

8/18/2024, 3:10:54 PM


時間に追われた生活で
マジマジと、鏡を見るなんて
事はなかった。

化粧をしても、髪を整えても
それは、仕事に行くためだけの作業で
鏡に映る自分のパーツが
変じゃないかどうかの確認を
していただけだった。

けれど、自分を「見る」という事は
大切な事なんだ。

嫌いとか、見たくないとか
関係なく。

見ることで「知る」ことが出来るし
知ることで「必要な物事」が
分かったりもする。

疲れてるね。休もうかとか。
じゃあ、どんな休養が良いかなとか。

鏡が伝えてくれる情報は
中々に侮れないサインのひとつなのだ。


【お題:鏡】

8/15/2024, 1:19:31 PM


夜の海よ、私を呼んでくれ。

私を強く強く呼んでくれ。

引きずりこむように
荒々しく、恐怖も何もかも
考えられなくなるぐらい

そんな、潮騒じゃ足りないんだよ。
甘いんだよ。

私には、優し過ぎて
今日の大潮でも、まだ逝けない
じゃないか。

さらってよ。
あの人をのみこんだみたいに。
奪ってよ、この痛みから解放されるように

月明かりを、泣きながら睨みつける。
月がキレイだなんて、誰が言ったんだ。


【お題:夜の海】

8/13/2024, 10:58:55 PM


心は、思っているよりも
頑丈で
痛みや、悲鳴を無視しても

身体に、引っ付けておけば
見失うはずも無いと

そう思っていた。

油もささず、休憩もとらず
ギィーギィーと歯車が軋み始めても

「まだ、大丈夫」と
心と身体が、どれだけ重たさを
感じても動くのだからと
過信していた。

そうして、壊れてはじめて知る。

心と身体は、ひとつであったこと。
一度壊れた物を
組み立て直すのは簡単ではないこと。

心が壊れると、身体が壊れる。

けれど、日常を失っても
世界はそれを気にはしてくれない。
壊したのは、お前だろうと。
だからなんだ、働けと。

馬鹿みたいだなぁと、思いながら。
もっと馬鹿だった自分の為に
少し泣いた。


【お題:心の健康】

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