8月は、ドタバタと通り過ぎ
お盆前から、初めての流行病が
我が家に蔓延した。
気がかりが、亡くなった父の墓参り。
とはいえ、亡くなって20年は経っている。
生きていたら、まだ60代。
それでも、盆が近付き秋が訪れる前には
再々脳裏を父がよぎる。
手を合わせたい以上に、会いたいという
想いが溢れてくる。
そうして、やっと会いに行ってきた。
県内にも関わらず遠い。
県境の山奥にある、寂れた墓地。
ひと通り、子どもたちが
手を合わせたあと
子どもたちは、少し離れた場所に行き
私に時間をくれる。
無礼かもしれないけれど、許してねと。
墓の前に座り込んで
何をするでもなく、墓を見上げる。
備えられていた、花の枯れた葉を少し
手入れしながら
無言と無音の時間を過ごす。
幾つになっても
親子だから、言葉は不要なのかもしれない。
線香と共に、タバコを取り出し
ゆっくりと2本吸った。
これが、例年のお墓参りだ。
私は、父の前で子どもに戻り
少しだけ寂しさを噛み締める。
また、来るねと墓を撫で
幾度か振り返り。
「お父さん」と、声に出す。
【お題:やるせない気持ち】
8/24/2024, 11:30:29 PM