気になる彼の周りには、女の子が沢山いる。
彼が優しい人だから、普通に悩みを聞いているうちに〝その気〟になっちゃうみたい。
私は悩みと言うより偶然の重なりで、色々話しているうちに……ああ、でもやっぱり彼の優しいところが気になっちゃう。
でもね、私知っているんだ。
クリームソーダが大好きなこと。
青が好きなこと。
うさぎが大好きなこと。
あと、ちょっとイジワルなところがあること!
他にも、他にも……。
仕事のことは、いそがしいってことは知っているけれど。そこはお互い様かな。
誰よりも、ずっと。
なんて言えないけど。
私は瞳と閉じて、彼の笑顔を思い出す。
その笑顔は太陽みたいに輝いていて、とても眩しい。
私だけ知っている笑顔、だったらいいな。
おわり
六九三、誰よりも、ずっと
今日はお引越しです。
お付き合いしてそんなに経っていないけど、恋人と一緒に住むことにしました。
彼のお仕事はお医者さんだから、中々時間が取れない。
一緒にいる時間を確保したいとのことで一緒に住むことにした。
不安も少しあるけど、ちょっとだけワクワクしている。
私だって彼との時間を大切にしたいの。
これからも、ずっとね。
おわり
六九二、これからも、ずっと
仕事帰りに車を走らせていると、ちょうど夕日が海に吸い込まれているところだった。
車を止めて魅入りたいくらいきれいで、余所見をしないように視界に入れるだけに留めながら車を走らせていた。
周りを見ると、車も少なくて。
少しだけ端に寄せて車を止めて降りる。
私はスマホを取りだして、カメラにこの景色をおさめた。
変な話だが、私の恋人は太陽のように笑う人で、屈託のない笑顔が眩しくて、それでも優しくて、大好き。
そんな彼も少しアンニュイになる。
その姿が今みたいな夕日のようで、愛しさが胸から溢れたの。だって、いつだって太陽な人なのに私にだけ見せてくれる姿なんだよ?
やっぱり、彼が大好きだな。
おわり
六九一、沈む夕日
恋人の大きな瞳を見つめる。
俺に対して疑いを持たない無垢な瞳だ。
うーん、俺は聖人でもなければ、公に君に邪な感情を持ってもいい関係なんだけどな。
「どうかしましたか?」
彼女は疑いのない瞳で俺を見つめて首を傾げる。
俺だって健康な男子なんだけれどな。
おわり
六九〇、君の目を見つめると
空を見上げると空にはお星さまがキラキラしていた。
その輝きが羨ましくて、少し妬ましい。
同じような輝きが沢山あって、賑やかで友だちがいっぱいいるみたい。
キラキラ、キラキラ。
それに比べて私はひとり。
……ひとりは寂しくて。
寂しいのは、いやだな。
ここでは、私を見てくれる人はいない。
だからずっとひとりだった。
そうだ、ここから離れよう。
私を知っている人がいないところに行こう。
キラキラした星空と同じように誰かと一緒にいられるように。
おわり
六八九、星空の下で