恋人がお仕事に行っている間は私が家事を担当。
普段は当番制なんだけど、片方の仕事が繁忙期に差し掛かると、もう片方が家事のフォローに回る。
私の職場は年末年始お休みなんだけど、緊急な連絡が入れば私が率先して仕事に出るようにしていた。
そうすればお正月休みが終わったあとに休みを取りやすくしたいからだったりする。
「そういえば……」
昨日の元旦、彼がお仕事先で〝今年の抱負〟を書いたと聞いた。
彼が何を書いたかは毎年教えてくれないけど、彼の病院に行けば張り出されているんだよね。
年明けに見に行こ。
そんなことを思いながら少しだけ考える。
私の豊富は……と、ちょっとだけ思考をめぐらせるけど、あまり深く考えなくても決まってるな。
彼と良い時間を過ごせますように。
かな!
おわり
五九六、今年の抱負
元旦だけれど、今日は恋人がお仕事の日。
言っちゃうと普段通りと言えば普段通りだったりします。
彼にはギリギリまで休んで欲しいから、そっとベッドから抜け出して朝ごはんの支度をする。
トーストに、スクランブルエッグにベーコンかな。
トーストをオーブントースターに入れて、温めているとパンが温められる香りが部屋に広がった。
ベーコンも軽く炒めて、彩りも欲しいからサラダを用意しているとダイニングに寝ぼけ眼な彼が入ってくる。
「おはよぉ……」
もう少し眠っても平気かなと思ったけれど、時計を見たらちょうど良い時間だったから彼の胸に飛び込んだ。
「おはようございます。あと、あけましておめでとうございます〜」
「あ、そうか。あけましておめでとう。あと、おはよ〜」
きゅーってしてくれた後に顔を上げるとふわりと微笑んでくれた。
髪の毛が凄い爆発しているのがまた微笑ましくて、愛しくなっちゃう。
「今年もよろしくね」
なんとも気の抜けた声だったけれど、それが〝私たちのいつもの時間〟を感じて嬉しくなる。だから元気よく彼に応えた。
「はい! 今年もよろしくお願いします!」
おわり
五九五、新年
日本の年の瀬ということで、お蕎麦を準備する。
恋人は今日仕事納め、明日仕事始めでどうしてもこの時期は忙しくしていた。だから、彼を支えたくて家事を協力する。
料理が得意という訳じゃないけれど、彼に喜んでもらいたくて毎日お昼はお蕎麦の練習をしていた。
その甲斐あってか、お蕎麦を喜んで食べてもらえた。
「おいしかった〜、ごちそうさまでした〜!!」
「おそまつさまでしたー!」
食べ終わって落ち着くかと思いきや、彼が片付けようとするもんだから手のひらを正面に出して彼を止めた。
「だめです、ゆっくり休んでください!」
ピシャリと言い切るとなにか反論がありそうな顔をされるが、今日もお仕事で疲れているに違いないんだ。
明日も仕事なんだから、こういう時はゆっくりして欲しいの。
そう思って私は彼をソファに追いやってから急いで片付ける。
コソ練していたから片付けもお手のもので、洗い物も済ませてから暖かいココアを用意してから彼の座っているソファに向かった。
「あ」
腕を組んだままこっくりこっくりと首を動かしていた。
やっぱり仕事、お疲れじゃないですか。
彼の無防備な寝顔を見ていると自然と口元が緩んじゃう。
この寝顔は私だけのものだ。
お風呂を沸かしたら彼を起こそう。
その後で寝る前に言うんだ。
良いお年を、ってね。
おわり
五九四、良いお年を
玄関に入るといつものように恋人がひょこっと顔を出して、パァと弾けた笑顔で俺に飛び込んでくる。
「おかえりなさーい!」
「ん、ただいま」
正面から俺の胸に飛び込んではぎゅーっと抱きつく。これが俺たちの日課だ。
「冷たいですー」
「外、寒かったからね」
そう答えると、彼女はむーと頬を膨らませてからもう一度俺の身体を強く抱き締めた。
「あったかくなーれ」
そうやって自分の体温を分けてくれる彼女に自然と頬が緩んでしまった。
俺は今、星に包まれている。
星の名前を持った恋人に。
おわり
五九三、星に包まれて
今年の終わりも近づき、世間は慌ただしそうだ。
私は仕事納めをしているけれど、恋人はお医者さんだから年の瀬は仕事をしていた。
私は彼を助けたくて家事をしておく。
少しでも彼が家にいる時、リラックス出来るようにね。
年末年始のお休みが穏やかに終わってから、のんびりと過ごすことを楽しみに彼のフォローをしていこう。
おわり
五九二、静かな終わり