玄関に入るといつものように恋人がひょこっと顔を出して、パァと弾けた笑顔で俺に飛び込んでくる。
「おかえりなさーい!」
「ん、ただいま」
正面から俺の胸に飛び込んではぎゅーっと抱きつく。これが俺たちの日課だ。
「冷たいですー」
「外、寒かったからね」
そう答えると、彼女はむーと頬を膨らませてからもう一度俺の身体を強く抱き締めた。
「あったかくなーれ」
そうやって自分の体温を分けてくれる彼女に自然と頬が緩んでしまった。
俺は今、星に包まれている。
星の名前を持った恋人に。
おわり
五九三、星に包まれて
12/30/2025, 12:54:51 PM