空を見上げれば容赦のない日差しが降り注ぎ、湿気か更なるデバフとなり、身体中から汗が滝のように流れ落ちる。
「あっっつい!」
俺は持っていたペットボトルのキャップを勢いよく開けてそのままの勢いで飲みものを喉に流し込んで飲みほす。
こんなに一気に飲んでも良くないのは大いに分かっているんだけれど、さすがにこの暑さで喉が渇いてしまって止められなかった。
これ、後でトイレ近くなりそうだなー。
そんなことを考えながら自販機で新しい飲み物を買った。
俺はカバンにペットボトルをしまって、また歩き出した。
俺はスマホを取り出して恋人にメッセージを送る。
『今日も暑いから、熱中症に気をつけてね。飲みものをこまめに飲んでね』
おわり
四二四、夏
やったやったやった!!!
昨日、お医者さんの彼になんとか隠れて、検査して結果を貰ってきた。
同じ病院内にいるから、コソコソ行ったけれどきっとバレなかったと思う。科が違うし、大丈夫……だよね。
彼が返ってくるのを待とう。
嬉しい。
私はリビングのソファに座ってお腹をさする。
お腹はなにか変わっているわけじゃない。それでも大切に大切にさする。
昨日一日だけの秘密だったけれど、彼に真実を伝えるのが楽しみ。
赤ちゃんができたよって。
おわり
四二三、隠された真実
暑さを紛らわせたくて、気に入ったものを奮発してポチりました。
最近は個人商店のお店のオンラインショップがあって、気軽に買えるから本当に助かる。
季節に合わせた商品をおすすめにしたダイレクトメールで見て即買いしてしまった。
ステンドグラスの風鈴。
冷房の温度を上げ、サーキュレーターを使って冷風をリビングに回るように首振りの設定をする。
その風が通る場所に風鈴を取り付けた。
リィンと涼やかな音が部屋に響き渡る。
「いい音だぁ」
彼が帰ってくるまで、もう少しあるから少しだけ休憩しよう。
おわり
四二二、風鈴の音
日々日差しも湿気も強い。
夏だし暑いらか熱中症の患者さんが増えるのは仕方がない。
救急隊の俺は、救助で出動し、戻ってきては休む間もなくまた出動を繰り返している。
仕方がない暑さだとは思う。
でも予防や準備は必要だ。
俺の恋人は冷房の効く場所で仕事をるわけじゃい。だから、仕事に入る前にはアイススラリーを口にすることや、仕事中もこまめに水分を摂るように言っている。
それでも彼女の勤めるお店の近くや、時々はお店のお客さんだったりと、出動要請があるんだ。
急に暑くなったからね。
そんな感じで、俺は日々疲弊していた。
その事が彼女にバレているのも理解している。最近、凄く優しい……というか甘いからね。
彼女が先に帰っていると夕飯の支度をしてくれていて、上げ膳据え膳をさせてもらっている。
涼しくなったら彼女を旅行に連れていきたいなー。
いつものデートじゃなくて、彼女が喜びそうなサプライズを考えたいな。
と、心だけでも逃避行しながら、出動要請された住所に近づいた。
さあ、頭を現実に切りかえよう。
確かに大変だけれど、人を助ける。
それが俺の仕事だ。
おわり
四二一、心だけ、逃避行
うちの天使はカーペットをはいずり、自由に動き回っていた。
リビングを縦横無尽にハイハイしては興味のあるものを手に取っている。
口に入れそうになったり、危ないものに手を出そうとしたらさすがに止めるし、そのために目が離せない。
天使の歩き回る姿は小さな冒険みたいで、色々見かけては目を輝かせている。
いや、本当に見てて飽きないなー。
色々と冒険をした後、天使の大きな瞳は俺を捉えて満面の笑みを向けてくれる。
うっ。
天使の微笑みとはこういうことだと言わんばかりの笑みをくらい、自然と胸を抑えてしまった。
天使は俺の反応が楽しく満足したのか、また他のところに目を向けて冒険に出ていった。
突っ伏しそうになるけれど、奥さんが帰ってくるまでは天使の冒険にとことんお付き合いさせていただきます。
おわり
四二〇、冒険