私は過去の自分が嫌い
苦い失敗の思い出が
過去の自分を嫌いにさせる
なら、昔の自分が今の自分を見たら?
今の私は
どんな大人に見える?
子供頃、学生の頃、昨日
全部の自分がみつめてくる
私はそんな過去全員を嫌いながら
安易な未来を想像して
歩いている
先生の奏でる意味不明なBGMの中で
消しゴムが踊りだす。
雲の中に大きな犬を見つけ
黒板の消し跡から人影が現れる。
退屈な時に現実と空想を混ぜる。
一瞬だけの空想
頭の中でさえも長くは保てない。
こんなことが出来るのは今だけかな?
大人になれば
退屈な話でも上の空じゃいられない
今だって
この空想の代償は
授業態度の評価とテストの点数
昔からやってるのにさ。
現実は思ったよりでっかい壁だった。
だいぶ壁が迫った今
やっと気付いた
でも今さら方向転換なんて出来ないよ
今さら大人になれないよ
まぁ、そんな事言ってられないけどね。
そうやって、大人たちは
想像力を手放していく
私もそうなっていくんだな
自分のどこかが
失われていく気がする。
#夢を見てたい
年を取ったら
変わってしまう
私も
私の嫌いな大人たちのようになるのだろうか
今の信念も考え方も
全部塗りつぶして
偉そうで空っぽな
大人に。
忘れたくないのは今の自分
覚えたくないのは「世間」の常識
今ですら、
自分の汚れの罪悪感に潰されそう
これ以上「大人」になりたくない
冷めきった体で歩きながら
夏をみる
雪が迫って来るもっと奥に
入道雲を思い浮かべる。
暑い中で夏を感じるより
雪の中で夏をみてた方が
夏を好きになれる
世界で一番静かな夏
セミの声や風鈴の音はなく
シンシンと聞こえる気がする
そんな夏。
うっとりとして
ため息。
すると目の前は真っ白に。
息が通り過ぎると
現実の世界に帰ってくる
恋人、結婚、家族、子供、
年齢だけじゃ足りないらしい
大人の証明。
それがなければ未完成扱い。
20歳
世間のいう普通の人生との摩擦が
ここから生じ始める。
すり減っていく心を守れるだろうか
私は自信がない。
20歳
全く持ってめでたくないね
パートナーはいらない
誰かと一緒になるのは向かない
そんな人間もっといるはずなのに
特殊な訓練を受けてないと
周りは認めちゃくれない。