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8/22/2024, 4:35:08 PM

裏返し

途中です!
あらすじを聞いただけで、くっっそほど観たくて観たくてたまらない、と大興奮するような、わくわくが止まらない設定。
大きな困難に対して、どんなに苦しかろうと
成長したい一心で、真剣に、一生懸命に向き合い、立ち向かい方を見つけたら、
死ぬ気で努力しまくって突破口を掴み取る主人公。

そんな神漫画を読むたびに、心の底から思う。
あぁ、私も、あんな良い漫画を作りたい、と。

テンプレすぎる悩み、テンプレすぎる展開。
そんな漫画を読み終わった後、すっきりはする。
けれど、神漫画を読み終わった時のように、
こんな漫画を作りたい、とはまるで思わない。
ぺらっぺらの薄っぺらい綺麗事のセリフばかり
並べた、短すぎる、完成度低すぎる、
"一応作った"感増しましの感動シーン。
そういう漫画を読んだときもそう。

イマイチな漫画を見るたびに、こう思う。
私だったら、もっと良い漫画を作れるかもしれない、と。

どちらにせよ、どんな漫画を読んだにせよ、
いつも思っている。
あぁ、私、漫画作りたいな、と。


普段は、漫画は読むものであって、
作るものじゃないよねー、と澄ました顔でいる。
けれど、漫画を読むたびに、漫画を作りたいという思いがくっきりと浮かび上がってくる。



8/16/2024, 5:37:38 PM


私は、いつか、自分を誇らしく思えるようになりたい。


「あ!」
先生の大きな声に皆目線を向ける。
静かにはならない。
皆各々喋り続けたまま。

「ホームルームで言うの忘れてたけど、
自己紹介のプリント、明日までに仕上げてきてねー!」

「はーい!」
教室には30人いるのに、返事をするのは2、3人だった。

自己紹介、か。。。

正直、私に自己紹介できることはない。
語れるほど詳しい趣味もない、特技なんてもってのほか。
考えすぎだ、真面目すぎだ、もっと気楽に書けば良い。
そうは分かっているけれど、やっぱり考えてしまう。
私って、こんなに色のない人間だったっけ。
 

「あ。」
パンッとタンッが混ざったような音がした。
斜め後ろの席の子がボールペンを落としたようだ。
「はい。」
隣の子がそれを拾い、渡す。
「ありがとう。」

その一連の流れを見て思った。
よく他人のために無償で労働できるな、と。
こんなことを言うと私の性格が歪んでいることが
バレてしまうが、もう言ってしまおう。
厳密には、無償、ではないかもしれない。
他人から見た自分の評価を下げない、という対価と
引き換えに労働していると言っても良いだろう。
しかし面倒くさいことこの上ない。
拾う行為自体もそう。
人からの評価を気にして行動するのもそう。
コスパが悪い。
と、言いつつも私も目の前でペンが落ちたら拾うがな。

ただ内心面倒くさいな、どうしてこんなことをしなければならないのだろうと愚痴を吐きつつ拾っている。

極度の面倒くさがりで、自己中。
いつだって他人より自分優先で、家族思い、友達思いなんて概念は存在しない。
それでいて人のことを僻んでばかり。
変わりたいけど、変わる努力の過程で失敗するのが怖くて変われない、臆病者。
それが私の色。
汚い色。どす黒い色。私の色は、私が一番嫌いだ。


日に日に理想の自分から離れていく。
日に日に自分が嫌いになる。
毎日自分の嫌いな部分を見つけ続け、感じ続けている。
なかなか苦しい生き方だ。
毎日学校に来ると、いつだって他人と自分を比べて落ち込んでしまう。
そんな自分も大嫌い。
とにかく自分が嫌いで仕方がない。
いいところなんてあるわけがない。
こんなに出来損ないの子どもで、親に申し訳ない。

ある日突然言われた。
「ほんと研究熱心だね。
 気になるところはとことん調べ尽くして、
 試し尽くして、納得行くまでこだわる。
 そこが特技と言うか、良いところだと思うよ。」

そんなわけがないと思った。
誰しも好きなことのためならいくらでも調べられるだろうと。
自然にこだわり続けてしまうものだと。
そう言ったけれど、
「それもそうだが、あなたは桁違いだ。」
と言われてしまった。
私にとっても皆にとっても当たり前だと思っていたし、なんなら今でも思っている。
けれど、そのこだわり、執着の強さは人並みより
ほんの少し上かもしれないと最近思ってきた。
それがいい方向へ働くこともあれば、悪い方向へ行くこともあるだろうし、むしろ悪い方向へ行くことのほうが圧倒的に多いとは感じるが。。。
けれど、自分にいいところなんて一つもないと今でもそう思ってきたなか、
邪魔になることが多すぎるが、人よりも少しだけ
優れていることがあるかもしれないと思うと、
少しだけ気分が明るくなった。


私は、いつか、自分を誇らしく思えるようになりたい。


8/15/2024, 10:14:19 AM

夜の海

8/14/2024, 10:00:12 AM

自転車に乗って

8/14/2024, 9:59:30 AM

心の健康

人生には、必ず辛いことがある。
楽しいことばっかりじゃない。
むしろ辛いことだらけだ。
それなのに、どうして生き続けるのだろう。
これは、素朴な疑問であり、生きることへの嘆きだ。
辛いことがあると分かっていながら、どうして生き続けるのだろう。
まるで道の先が崖だと分かっているのに
歩き続ける馬鹿みたいだ。

そんな考えが生まれたのは、不登校になってから。
学校に行くのがきつくなって、辛くなって、
苦しくなって、仮病を使って何日も休んだ。
精神科へ連れ回され、たくさん検査を受け、
(仮病だから病気が見つかるわけがない)
病んで、泣いて、自殺も考え、家族と喧嘩して。
気づいたら、通信制高校への転校が決まっていた。
今は転校するまでの束の間の休みの期間。
毎晩のように家族と話し合って、慎重に考え抜いた。
どこだったら私らしくいられるか、大学進学を諦めずにいられるのか。
そうやって転校先は全力で選んだ。
だから、私はこれからのことを楽しみに思っている。

これは、私が死に際から生還するお話である―。

「え!え!あるあるっ!!!」
「やったね!!おめでとう、さき!!!!」
母親と抱き合って高校合格を大歓喜したのは、いつだっただろうか。
もうずいぶん前のことのような、最近のことのような、そんな不思議な感覚だ。
このときは、これから先、人生薔薇色としか思っていなかった。

「あの高校には、変わった人がたくさん入学するん 
 だ。そういう変わった人と出会うことで、
 価値観とか人生観が変わっていくから。」
「あそこはほんっっっとうに楽しいよ!」
「この辛い時期乗り越えたら、明るい未来しか
 ないから!」
こんなふうに悪い噂なんてこれっぽっちも聞いたことなかったから。
勉強も頑張って、青春も謳歌できる素晴らしい夢のような場所だと信じて疑わなかった。

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