君の背中
「…あのさ、ちょっと聞いてもいいかな」
「どうしたの?」
「今は、幸せなの…?」
「幸せだよ。友達もできたし、なにより君もいるもん」
「……そうなんだ」
「そうだよ。…そろそろ時間だね、行こっか」
「あ、うん」
そう言ったあなたの背中がどこか寂しそうに見えたのは、わたしの気の所為なのかな。
誰にも言えない秘密 ホラー
こんにちは。鹿野万智と申します。
突然ですが皆さんにわたしの秘密を打ち明けます。
本当は言いたくないのですが、わたし一人で抱えるのも癪なので道連れにしようと思います。
「ねーなんの話してるの?万智」
「ちょっと、万智ちゃんはカメラに向かってお話し中だから邪魔しちゃだめだよ。万智ちゃん」
「ねー万智。わたしのブレスレット知らなーい?」
「えー!?万智ちゃんまた失くしたの?どこにあるとかは…」
「あ、万智これじゃない!?」
「それ万智のじゃなくて万智のだから!!色違うんだから間違えないでよ」
「ごめんね〜万智〜」
頭がおかしくなりそうですよね?わたしが一番おかしくなりそうなんだよ。なめるなよ。
まあ多分なんですが分身してるんですよ。鹿野万智という存在が。意味分からね〜!
コピペされたわたしなんて見たくないんですが。性格とかも違うし自分の顔であんな顔されるとムカつくんですが。×っちゃっていいですか?あ、でも自分だわ。
いや愚痴を言いに来たんじゃないだった。まあ、これがわたしの秘密です。よかったわ、言えて。そういう感じで、今わたしはわたしの分身と暮らしています。
…まあでも、なんだかんだ満喫してなくもなくもないし?いざとなったら他の万智に私のやったこととか擦り付けられるからいいんだー。へっへっへ。
そんな感じで、以上、“私“でした。
また会おうね
失われた時間
「蝶羽ちゃん。僕ね、思い出したんだ。この世界に来る前…まだ生きてた頃の記憶を」
「まあ…」
「一週間ちょい前くらいかな?すごく頭が痛くなってさ、苦しんでいたらその記憶が溢れかえってきた。全部ね。僕だけ抱えてるのってなんか嫌でさ、蝶羽ちゃんに話したいんだけど、いいかな」
「ええ。是非聞きたいです」
「ありがと。簡単に言うと、僕…わたしには友達がいたんだ。今のわたしみたいな感じで、明るくて一緒にいると元気になれるようなひまわりみたいな子」
「自分で言うのですか…」
「それは今いいでしょ!?もー…あぁまあそれでね、その子を置き去りにしちゃって一人で死んじゃったの。そのときは何もかも嫌になっててさ、後悔とかは一ミリもなかった。でも…今になってもう少しまともに接してあげられたらよかったって、思っちゃってさ、…なんだろ、みんなが言ってることって本当なんだね、一緒にいる間に、感謝の言葉の一つも言ってなくて…」
「…大丈夫、ですか」
「……ごめんね、大丈夫、自分にムカついてきちゃってさ、こんな大切なことを忘れていたり、何気ない、特別じゃない時間を……何も無い空っぽな時間だと思ってた自分が……時間なんて戻ってくるわけないのに………なんで………」
「……少し休憩しましょう。話してくれてありがとうございます」
「うん……うん、ごめん、ちょっとだけ待って……」
「いや~いっぱい泣いちゃった!へへへ…ありがとうね」
「今」
「へ?」
「今言えてるじゃないですか、…私は、それでいいと思うんです」
「……なんで蝶羽ちゃんも泣きそうなの」
「ごめんなさい…一週間、独りで抱え込ませてしまって……友人失格です……」
「…んふふ、優しいね……大丈夫だよ、失くなっちゃった時間はもう戻ってこれないけどさ、これからの時間は過ごせるんだから。たくさん遊ぼうね……」
愛と平和
「ねー七紫野ー」
「なーにー?」
「一番大切なもののこと質問されたらすぐ答えられる?」
「もちろんさ玲ちゃん!それはズバリ!ラブ&ピース!!!」
「嘘でしょ」
「いや~?嘘じゃないよー」
「いや絶対嘘。アンタほど金に欲のある人間見たことないし」
「ひどいっ。えーんえーん」
「はいはい」
――――――
「あの、駿。ちょっといいかな」
「え!どうしたの弓実ちゃん!!今日もかわいいね!」
「昨日の会話、少しだけ聞いてたんだけど…」
「んーと?」
「桐山さんとの…」
「あっ、あーあー!一番大切なもの?」
「そう」
「あれね!いや~玲ちゃんにはバレバレだったよね〜笑」
「それが嘘なんでしょ」
「本当のこと、言ってたよね」
「ん?いやいや」
「だって私、あなたほど優しい人、知らないから」
「……もー!嬉しいけど色眼鏡すぎ!!僕はそれなりの現実主義者だよ〜?」
「…だけど」
「ほら!次移動教室だから!いこいこ!!」
「あっ、本当だ…!?急がなきゃ……」
(不真面目で遊び人な感じ、できてるよね。僕……考えすぎて、ないよね、適当だよね)
(そんな大義、叶えられるはずないもんね)
列車に乗って
⚠ギャグ
「駄目だ現実を受け入れられない……俺も無限列車乗るぅ…………」
「生徒会長、電話しても応答がないと思っていたら……」
「どうしたんですか、会長」
「あっ、翼くんに刹那くん。俺無限列車に乗って煉獄さん助けてくる」
「駄目だ、頭が花畑になっている」
「まあいいじゃん翼、きっと仕事で疲れているんだし……」
「仕事を溜めていたこと、僕は知っていますからね。会長」
「うーん……俺が炭治郎になるしかないんだ……煉獄さん今助ける…………」
「……刹那、会長の弟さんを派遣してくれないか。今のままだと仕事が終わらない」
「はいはい。翼だけじゃ頼りないもんね」
「その言葉今必要か?」
「煉獄さんは負けていないぃいい……」