愛と平和
「ねー七紫野ー」
「なーにー?」
「一番大切なもののこと質問されたらすぐ答えられる?」
「もちろんさ玲ちゃん!それはズバリ!ラブ&ピース!!!」
「嘘でしょ」
「いや~?嘘じゃないよー」
「いや絶対嘘。アンタほど金に欲のある人間見たことないし」
「ひどいっ。えーんえーん」
「はいはい」
――――――
「あの、駿。ちょっといいかな」
「え!どうしたの弓実ちゃん!!今日もかわいいね!」
「昨日の会話、少しだけ聞いてたんだけど…」
「んーと?」
「桐山さんとの…」
「あっ、あーあー!一番大切なもの?」
「そう」
「あれね!いや~玲ちゃんにはバレバレだったよね〜笑」
「それが嘘なんでしょ」
「本当のこと、言ってたよね」
「ん?いやいや」
「だって私、あなたほど優しい人、知らないから」
「……もー!嬉しいけど色眼鏡すぎ!!僕はそれなりの現実主義者だよ〜?」
「…だけど」
「ほら!次移動教室だから!いこいこ!!」
「あっ、本当だ…!?急がなきゃ……」
(不真面目で遊び人な感じ、できてるよね。僕……考えすぎて、ないよね、適当だよね)
(そんな大義、叶えられるはずないもんね)
3/10/2024, 10:32:41 AM