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9/29/2024, 12:29:46 AM

心の灯火(番外編)21の続き

別れ際に(番外編)22

●別れ際が寂しいシズクちゃん

今日は、皆でティーパーティー

帽子屋のナイト 白兎のミーナ

魔法使いのハロルドその助手のマリア

そしてシズクちゃんと灰色猫のハイネで
楽しいお茶会をしていました。

しかし楽しい時間は、あっという間に過ぎて行き皆帰る頃になりました。

別れ際 皆は、シズクちゃん達に手を振り
帰って行きました。

皆が居なくなり 静かになると
シズクちゃんは、急に寂しくなり
泣き出してしまいました。

「うっうええっ ひっく....ひぐっ...」

「どうしたんだ お前」皆が帰った後
パーティーの後片付けをしていたハイネは
さっきまで皆と笑っていたシズクちゃんが
何の脈絡も無く泣き出したので困惑して
いました。
ハイネはシズクちゃんを抱き上げシズクちゃんの背中を叩いて落ち着かせます

するとシズクちゃんがハイネの首元に
抱き付いて「皆....帰っちゃって....寂しい」と言いました。
ハイネは、そんなシズクちゃんに苦笑して
「馬鹿だなあ....皆 お前に手を振って
くれただろう バイバイって....
また会おうねって またいつでも会いに
行けるだろう.... それにお前には俺が
いつでも側に居るだろう だから大丈夫だ」シズクちゃんは、ハイネの言葉に
素直に「うん」と頷きまたハイネの首元に
抱き付きました。

ハイネは、(最後の言葉は、ちょっと
言い過ぎたかなあ....)と自分でもちょっと
恥ずかしい事を言ったかもと少し後悔しましたがシズクちゃんが.....「えへへへ」と
嬉しそうに にっこりまた笑ってくれたのでハイネは、安堵してシズクちゃんと
一緒に後片付けをしてそして夜が
深まった頃一緒に眠りにつきました。

    めでたし めでたし!!

9/27/2024, 10:57:23 AM

形の無いものの続き

通り雨

ハイネクラウンは、今 最高に幸せだった
外に雨脚が強い通り雨が降っていても
全然憂鬱にならなかった。

「ハイネ~これ私の....傘....使って....」
シズクが自分の赤い傘をハイネに差し出す。

「はぁ 別に通り雨だしすぐ止むし
要らねぇよ!」シズクの好意は、嬉しいが
本当に通り雨らしくさっきまで強い雨脚
だったが だんだんと弱い雨脚になって
きている。
家までだったら走って帰れる。
「でもミーナと....ナイトは....一緒に傘を
差して帰って行ったよ....」

「まぁ あいつらは、一緒に住んでるし....
それに二人っきりになりたいんだろう!」
此処の所ミーナとナイトには、世話をかけさせてばかりだったのでたまには二人っきりにさせてやろうとハイネなりの配慮だった。

するとシズクが少し俯いて....
「じゃあ....私が傘を差して ハイネを
送って行く....」と何だかシズクが決意した表情でそんな事を言うから....
「はぁ! 良いって 帰りお前が一人になる
だろうがそっちの方が危ないだろう!
もう良いよ雨止んだしもう行くじゃあな」
とハイネが背中を向けて立ち去ろうとした
時シズクがハイネの腕を引っ張った。

「じゃあ私の傘だけ持って行って....
そうしたら 返す時....少しだけハイネと
二人っきりになれるから....」そう言って
シズクは、ハイネにはにかむ
「私....ハイネの....か....彼女として....
ハイネに....もっと....好きになって貰える
様に....頑張るね....!」そう言ってシズクは
赤い傘をハイネに渡し自分も顔を赤くして
そのまま逃げる様に寮に戻って行った。

そんなシズクの立ち去る姿を見ながら
ハイネもまた顔を赤くしていた。
そうしてそのまま顔を隠す様に地面に
しゃがみ膝に自分の顔を埋める
(馬鹿シズク....あいつ俺を殺す気か...)
ハイネは、赤い傘を大事に握りしめ
もうとっくに雨が通り過ぎて
眩い陽光が差し込む空へと一歩踏み出し
口元を緩ませて自分の幸せを噛みしめるのだった。

9/26/2024, 10:34:27 AM

秋🍁

やっと来たよ秋 待っていたよ秋
きっと今年の秋も短いんだろうなぁと
思いながら 貴重な秋の有り難さを
私は、噛み締めている。

9/25/2024, 10:56:27 PM

窓から見える景色

自室で勉強をしているとコンッ コンッと窓を叩く音がした。
不思議に思って開けてみると
幼馴染みが下から手招きして
「ちょっと出て来いよ!」と呼んだので
階下に降りて行って外に出た。

幼馴染みは、自転車を家の壁に寄せ自分は、立ちながら片手を挙げもう片方に
持っていた袋から肉まんを取り出した。
「あんまんの方が良い?」と聞いて来たので僕は、「別にどっちでも」と答える。

しばらく二人で中華まんを食べながら
ぼーっとしていると幼馴染みが.....
「受験生だからってあんまり根 詰めるなよ たまには、息抜きも必要だぜ」
なんて気遣ってくれるが 僕は
「君も受験生でしょ」と返した。
「俺は、スポーツ推薦が決まってるから」
「でも勉強は、しといた方が良いよ」

「分かってるよ!慌てない程度には
してるよ」幼馴染みは、僕を横目で見て
唐突に自転車に跨がり「じゃあな」と言って去ってしまう 果たして僕と幼馴染み
実際は、どちらの息抜きになっていたのかは 定かでは無いが僕は幼馴染みを
見送りまた部屋に戻って勉強を始めた。

9/25/2024, 6:33:20 AM

大事にしたいの続き

形の無いもの

シズクは、そっと目を開ける。
気が付いたらシズクはベッドの上に寝かされていた。

シズクは、ぱちくりと瞬きをし大きな丸い目を見開く
(....あれ?此処 何処だろう....)
気が付いたら見慣れない白い天井
白いシーツを敷いたベッドの上に寝かされていた。
まるで病院みたいだ....

シズクがキョロキョロと辺りを見回すと
コンコンッと小さくノックの音が響き
誰かが部屋に入ってきた。

そこにいたのは....
「ルークさん!」シズクは、ベッドの上から降りルークの元に駆け寄る。
「シズクちゃん....」シズクは、首を傾げる
何だかルークの顔が憔悴しきっていたからだ 「ルークさん....どうしたんですか?」

ルークは、シズクの心配そうな顔を見て
シズクに腕を伸ばしシズクを抱きしめた。

「シズクちゃん....今までごめん 
謝って済む問題じゃないけど....本当にごめん 君を弱いなんて言って...
弱かったのは、僕の方だ.... 本当に....ごめっ....」ルークは、シズクを抱きしめながら
泣いていた。
「ルークさん?」シズクは、事情が良く
飲み込めなかった
でもルークが泣いていたのでルークの事を
抱きしめ返した。
そうして、ルークにお礼を言った。
「ルークさんのアロマセラピーのおかげで
.... 夢で....お父さんに会えたんです
本当にありがとうございました」シズクは
ルークに にっこりと笑いかけた。

まさか目の前の男に自分が殺されかけたなど夢にも思わず.....
目の前の優しい姪の笑顔を見てルークは
ティアの笑顔と重なった。
そうしてこの姪には、敵わないなぁと今
やっと確信したのだった。

こうしてルークは、事情聴取の為
シズクに何も告げずに静かにシズクの元を
去った。
しかしシズクの事だからまたルークが
顔をみせたらいつでも歓迎するだろう

そうしてシズクは、病院の検査を終えて
またバインダーの寮暮らしに戻った。

そして....「「シズク」」ミーナとナイトが
シズクの元に駆け寄る。
「ミーナ....ナイト....」シズクも久しぶりに
会えた二人に涙ぐみながらミーナとナイトに抱き付いた。

「よかった本当に良かった シズクが戻ってきて」ミーナも涙を流してシズクを
抱きしめる。
ナイトもそして後ろで見守っていた
マリアとハロルドも皆笑顔だった。

そうして皆と挨拶を交わしシズクは、
キョロキョロと周りを見回す。
「ハイネは....」シズクのその言葉に
ミーナとナイトは苦笑して
「ハイネは、ちょっとお見送り」とナイトがシズクに教える。

そうしてシズクは、ハイネが居ないのが
残念で少し落ち込む
そんなシズクの様子にミーナが
「シズクどうしたの?」と声をかける

ミーナの呼びかけにシズクは少し躊躇う
様にけれど勇気を振り絞ってシズクは
皆に告げる。

「わ....私...」シズクは、目を瞑りながら
言葉を紡いだ。

「す....好きな人が出来たの!!」そんなシズクの爆弾発言に「「えっ!」」とミーナと
ナイトは、驚く
思わずナイトが「それってハイネは知って」とナイトが言い掛けると
シズクは、顔を真っ赤にして
ぶんぶんと首を振る。

シズクのその反応に察しの良い四人は....
「そう言えばハイネ君なら中庭の方に
居たなあ そろそろ仕事の話もしたいし
シズク君呼んできてくれるかい?」

ハロルドのその言葉にシズクは、パッと
顔を輝かせて「うん!」と頷き一目散に
中庭の方に掛けて行った。

ミーナとナイトが心の中で....
(ハイネ頑張れ)(ハイネの奴躊躇ったり
誤魔化したりしたら承知しないんだから!)
なんて思ったりしていた....

シズクの中の形の無かった恋心が外に溢れて止まらなくなっていた。

早く伝えたい大好きなあの人に
シズクは、大好きなあの人の元まで
夢中で駆けたのだった。










ハイネは、タマ達と最期の挨拶をしていた。

『ハイネ少年ありがとう 君のおかげで
片割れに会えた』タマは、隣に居る片割れを見てハイネにお礼を言う

ハイネは、ぶっきら棒に....
「俺は、別に何も.... 俺の方こそ
ありがとなタマ....お前が居なかったら
シズクを助ける事が出来なかった....
だから....ありがとう....」

タマは、ハイネに....『ハイネ少年 君にとってその助けた子は、大切な子なのかい?』タマのそんな問いかけに
ハイネは、真っ直ぐ視線を合わせ
「ああ....」と答える。
それを聞いてタマもといイクスは
とても安心した様な心持ちになった
『そうかい じゃあ僕達は、もう行くよ
願わくば もしもう一度人間に生まれ変わる事ができたら君ともう一度会って語り合いたいよ!』イクスは心の中で
【主に娘の可愛さについて】そうして
タマは、自分は、シズクの父親だとは
ハイネ達には名乗らず
(ハロルドとマリアは気付いていたが...)
片割れ(ティア)と一緒に魂の道に戻ったのだった....

タマ達を見送ったハイネは、ふぅ~と息を
吐いた。
シズクが皆の所に戻って来たそれがハイネには嬉しくてたまらない
しかし次にシズクに会った時自分の気持ちを伝えようと決めていたハイネはさっきから心臓の鼓動が止まらない
ハイネは、胸を押さえてもう一度深呼吸する。(しっかりしろ 俺....)

シズクに告白するんだ フラれても嫌われても良いから俺の気持ちをシズクに知って貰いたい

もう自分の気持ちを誤魔化してシズクを
失いたくない....
ハイネが決意したその時....
「ハイネーーっ」大きなシズクの声が
聞こえた。
ハイネが振り向くとシズクが全速力で
こっちに走って来ていた。

「馬鹿シズク 走るな 転ぶぞ!」
案の定シズクは、躓いて転びそうになる
「あ.....」シズクが倒れそうになったその時
ハイネがシズクの体を抱き止める。

「ったく だから言っただろう!」
「ハイネ.....」シズクはハイネを見上げて
涙を零す。
そうしてハイネの胸に自分の顔を埋めて
「あ....あのね.... 私ハイネに言わなきゃ
いけない事があるの.....ハイネ怒るかも
しれないけど....聞いて欲しいの....」
「....何だよ.....」ハイネはしゃがんで
シズクに目線を合わせる。

シズクは俯いて もじもじしながら
「私....ハイネの事が....好きなの特別なの」

シズクは、真っ赤になって目に涙を浮かべる。

しかしいつまで待ってもハイネから
返事が無い やっぱり怒って居るのかなあ
シズクは、不安になって「ハイネ....」と
呼びかける。

見るとハイネが頽れて蹲っていた。
「ハイネ....どうしたの?」シズクは、
心配になってハイネの名前を呼ぶ

「俺って最後の最後まで情けない....」
「え?」シズクは、ハイネの声が聞こえなくてもう一回聞き返そうとした時
唐突にハイネに抱き締められた。

「お前やっぱり....凄いな....俺は、こんなに
緊張して躊躇ってたのに.... お前は、
こんなにすぐ俺に届けてくれた」
「....ハイネ....」シズクがハイネの顔を見る
ハイネは、シズクと目線を合わせ口元を
甘く緩ませる「馬鹿シズクお前が先に言うんじゃねぇよ!俺の方がずっとずっとお前の事が最初から好きだったのにお前に先に
言われたら俺の立つ瀬がねぇだろう....」
ハイネは、シズクの後頭部に手を寄せ
自分の腕の中にシズクを閉じ込める

「大好きだシズク お前が居ないと俺は
駄目なんだ だからもう二度と俺の前から
居なくならないでくれ!」ハイネの目からもいつの間にか涙が零れる。

「...ハイネ.....っ....ひくっ ひぐっ
うん.....私ハイネの側にずっと居る....
もう離れない....」シズクは、嬉しくて涙が止まらない..... 二人の思いが今やっと実を
結び繋がったのだった。....。

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