夢へ!
夢へ向かって努力する そんな自分の姿に
間違いは、無いと思っていた。
しかし現実は、甘くなかった。
夢へ近付く為の試験に私は落ちてしまった
寝る時間以外は、勉強漬けの日々だったにも関わらず 本番のテストは何回も
見直しし ケアレスミスがないかダブルチェックまでしたのにダメだった.....
私は、がっくりと肩を落として家族の元へと戻った。
「ダメだった....」私は、小さく涙を流した
すると姉が私の肩を強く叩き言う
「あんたは、まだその夢になりたいの?」
私は、姉を見上げる様に顔を上げ
自分の気持ちを考えて見る
正直あんなに勉強してダメだったんだ
次も、出来るか分からない.... でも....
「うん なりたい!」私は、気持ちが
出るまま答える。
私の答えに姉は、口の端を上げて言った。
「じゃあ まだ頑張れるね!」
姉は、私の目を真っ直ぐ見てそう言った。
私は、姉の言葉にまだ頑張っても良いんだ
と言う想いが沸き立ち思いっきり首を縦に
振り「うん!」と頷いた。
こうして私は、来年の試験に向け姉と対策を立てる為に家に帰る足を姉と一緒に
早めたのだった。....
元気かな
小学校の頃 凄く仲の良かったあの子
突然両親の仕事の転勤で引っ越して
行ったあの子
手紙を書いてみようと ふと思い立ったのは小学生の頃のあの子の笑顔が不意に
脳裏に蘇ったから
元気かなと気になって便箋を取り出し
お元気ですか?と問いかける文章から
手紙を書き始めた。....
遠い約束
遠い 遠い あの日の約束を
君は、もう忘れてしまっただろうか?
たとえ君が忘れてしまっても.....
あの日の約束が今も僕の胸の中で
いつまでも いつまでも 輝いている。
フラワー
皆が彼女に花束を渡す中 農家の出である
俺は、花を買うのを忘れ焦って咄嗟に
出したのが新聞紙で大きく巻いた白い
大きな房を持ったカリフラワーだった。
周りが目を点にする中 俺は、早口で
「結婚おめでとう幸せにな!」とやり切った感を出して彼女の手にその花束ならぬ
カリフラワー束を握らせて何事も無く席に
着いて何事も無い風に装う事が今
この場に居る俺に出来る精一杯の事だった
新しい地図
新しい地図と古い地図を見比べて見る。
そうするとあの大通りの田んぼ道が
無くなって広い駐車場になり大型施設になっていたり 長年開いていた老舗のお店が
無くなって流行りのカフェになっていたり
古い物は、懐かしさや郷愁を新しい物は
驚きと好奇心を与えてくれるものなんだなあとしみじみ思った。