ジャングルジム
私は、ジャングルジムに登れない
いつもジャングルジムの中に入って
隙間から皆がジャングルジムの上を登るのを
見ている。
皆が高いジャングルジムに登って
景色を見る様に
私は、下から皆が登る姿を見ている
ジャングルジムに登って見る景色は、
最高だと私の友達は言っていたけれど
下から皆の靴底や登ってる姿を見ると
皆に取り囲まれてる感じがして
何だか檻に閉じ込められている様な
自分だけ皆に守られて安全地帯に居る様な
不思議な心地になるんだ。
下から俯瞰して見る景色もまた独特だと思うのは私だけでしょうか?
声が聞こえる
何も聞こえないと貴方は、耳を塞ぐ
でも待って 嘘をつかないで
貴方は、ちゃあんと私の声が聞こえている
でしょう....
だって ほら 目が合うと貴方は、驚愕の
表情を浮かべ 私が口の先を頬まで吊り上げて笑うと貴方は、ぐりんと体の向きを変え一目散に私に背中を見せて逃げて行く
ほらやっぱり 私の声が聞こえている
じゃない 聞こえているのに無視しないでよ 貴方が答えてくれるまで私は、貴方を
呼び続ける。
答えてくれるまでは、一緒に鬼ごっこをして遊びましょう!!
まずは、私が鬼ね!!行くわよ
12の3 あ・そ・び・ま・し・ょ・う!
あ~あ楽しい~ ふふふふふっ
秋恋
マロン スイートポテト パンプキン
秋限定 3種のパフェのどれを食べようか
迷ってる。
秋は、美味しい物の宝庫
実りの季節
私は、秋の味覚に恋してる。
本気の恋の続き
大事にしたい
広い空間に禍禍しいオーラが充満する。
四対一なのにさっきから攻撃が届かない
(何だ....あの剣....)ハイネは、ルークファーラムが持っている長剣に瞠目する。
その剣が攻撃を仕掛ければ仕掛ける程
剣の禍禍しいオーラが強くなる。
まるで穢れを纏っている様なその長剣は
魂の色を映せるハイネの瞳には、死者の
嘆きの感情の色が視覚に流れ込んでくる。
『憎い 悲しい 寂しい 死にたくない』
ハイネは、その奔流をもろに受けてしまい
立ち眩んだ。
「っ....」眼鏡越しにその禍禍しいオーラを
見るのが精一杯だった。
(何だまるで穢れをあの剣に集めた様な...)
そんな印象をルークが持っている剣から
受けるハイネ なんだか魂達が泣いている
様に感じその魂達の感情に呼応して
ハイネの目から一筋の涙が流れる。
(くそっ....)ハイネは、流れた涙を眼鏡の間から指先を入れて拭う
そうして、一際悲しい感情のオーラをハイネは、見つける。
寂しさと悲しさを集めた様な暗く濃い藍色
その感情の色のオーラはルークファーラムに纏わり付いていた。
(何だ....どの魂の色だ....)ハイネは辺りを
見回す。
するとハイネの耳に『ヤ....メテ....』と言う
断片的な声が聞こえた。
(これは....)ハイネが声を頼りに視線を
転じるとルークファーラムの後ろにある
鳥籠からルークファーラムに纏わり付いている悲しみの感情のオーラが見えた。
『もう....やめて.... これ以上は壊れてしまう だからやめて私の大切な....』
鳥籠の魂の声がか細く揺れる。
ハイネは、何だか胸の中にぽっかりと穴が
空いた様な喪失感に囚われ堪らず他の
仲間が止めるのも耳に入らず
ルークファーラムの懐に飛び込んだ。
一方....ルークファーラムは、もう身も心も
穢れに飲み込まれていたがルーク本人は
自分の異常に気付いていなかった。
唯 目の前の敵を倒しシズクを手に入れ
器としティアを蘇えらせる事しかもう頭に
なかった。
そう彼は、もうとっくに壊れていた。
あの日の事故を境に....
ルークファーラムにとってティアファーラムは、最愛の人だった。
何よりも代え難い大切な人だった。
もちろん正真正銘 血が繋がった姉弟では
あるがルークファーラムにとって自分の
人生には、姉が全てだった。
姉の幸せは、自分の幸せでありイクスと
ティアが結婚した時もイクスなら姉を
守ってくれると信頼もあった。
シズクが生まれた時も二人に愛されてすくすくと何不自由なく育っていくシズクを
見て小さな嫉妬は、あったが....
姉に似た顔立ちの姪を慈しむ心も確かに
あったのだ.... あの事故が起きるまでは....
あの事故で、ルークの心は、壊れてしまった ティアの娘であるシズクに歪んだ憎しみの感情を抱く事で 何とか自分を保っていた。
その感情が間違いである事も最初は、
分かっていただけど悲しみがルークの心を
蝕んで行った シズクを見るとティアを
思い出して辛かった
だからルークは、シズクを見ないように
シズクの元から去った。
しかし一人になるとルークの精神は、
どんどん正常を保てなくなり
時折 幻覚を見るようになった。
ティアがどうして守ってくれなかったのと
自分を責める幻覚だった。
その幻覚に苛まれてルークの心は、摩耗していった。
そんな時姪がバインダー局と言う特殊な
施設に預けられた事を知った。
ルークは、何も言わず置いて行った姪の
様子を見に行った。
もう心が限界だった 姪も僕と同じ
辛い想いをしていると思い会いに行った。
今思えば姪に一種の同調をして欲しかったのかもしれない....
しかし予想に反して姪は、預けられた施設で嬉しそうに笑っていた 楽しそうにしていた。
その姿を見て僕は、悲しくなった。
僕だけが置いていかれたように感じた。
そうしてルークファーラムは、シズクファーラムに理不尽な憎しみを抱くようになった。
そしてその憎しみは、もう自分では、
止められなかった。
「みんな みんな 僕の邪魔をする者は
全部消えろ!無くなれ!」
そうしてルークファーラムが剣を振り翳した時そこにハイネが飛び込んできた。
「もうやめろ!」ハイネは、涙を流しながらルークファーラムが纏っていた悲しみの
オーラを鎌に纏わせてルークファーラムの剣の懐に入り込みそうしてそのオーラを
ルークファーラムに叩き付けた。
叩き付けられたルークに痛みは、無かった
唯 叩き付けられたはずのオーラが徐々に
人型に具現化して....
そうしてルークは、気付いたらその人型に
抱きしめられていた。
その人型は、ルークの最愛の人の姿を取っていた。
「姉さん!」ルークはティアの腕の中で
暖かな涙を流していた。
『やっと届いた私の大事な人』ティアは、
ルークを優しく抱きしめた。
その瞬間ルークを取り巻いていた禍禍しいオーラが取り払われた。
「姉さん 姉さんうっ うっうわああーん
ごめっ ごめっ....姉さん守れなくてごめん」そうしてルークはティアの腕の中で
子供のように泣きじゃくったのだった。
こうしてハイネやティアみんなの頑張りで
ティアのたった一人の大事な弟の心は
守られたのだった。
同じ頃もう一人の大事な人の命が
イクスのおかげで目覚めようとしていた。
時間よ止まれ
興味本位で、魔法で時間を止めてみた。
そうして、魔法を掛けた本人以外全ての
時間が止まった。
鳥は、空を飛んだまま空中で停止し
人間は、人形の様にピタリと動きが止まった。
そうして自分だけがこの空間で動けるが
しかし全ての時が止まっているのでやれる事が無い事に気付く
物の時間も止まっているので 本を読もうとして図書館や本屋さんにいったらまず
中に入れなかった。
自動ドアは、動かず手動ドアは、まず
手で持ち上げられなかった。
これでは、本を読みたくても手に取れない
スーパーや他のお店に行っても食材すら
手に取れない
何もできず自分の時間だけが進んで行くのは、唯の地獄でしかない....
そんな自分の興味本位の魔法実験は、
一日と持たず解除され
そして時を止める魔法は、禁術魔法に分類され魔法図書館の奥の奥 閲覧禁止の書庫に封じられる事となった。
そうしてまた一つ人類の夢だった願いの
因子が現実の物になると酷く危険な物に
なると立証されたのだった。....。