Red,Green,Blue
人は色に名前をつける。赤に緑に青。
きっと世界はたくさんの色があるだろう。
でも、僕が見る世界は赤はない…
リンゴが赤いと言われても僕には分からない。
皆が見てる綺麗な世界を僕だって見たかった。
フィルター
私の目はどうやら恋のフィルターが掛かったみたい。
私が険しい顔してるからか、友達のなっちゃんが声をかけられた。
『りこ変な顔してどうしたん?』
「なっちゃん、あのね私は多分恋してるみたい?」
『えーどういうことなん?』と聞いてくる。
野次馬根性半分、相談にのってあげようと思ってるのがバレバレの顔してるよといつも思う。
でも、なっちゃんは人が嫌がることは絶対しないし、本当に悩んで困った時は親身に考えてくれるから相談事も出来るのだ。
「あのさ、気になる人がいるんだけどその人から声をかけられるとドキドキしてさ」
『ほうほう。それで?』
「その人が私以外と話すとさ、いいなぁって思うの」
『ほーん、まだあるんでしょ?』
「告白されたって聞くと、もう胸がザワザワして落ち着かないの!」
『りこ、それは多分やない間違いなく恋や!!』
なっちゃんはこれを恋と断定しちゃった。
告白とかせんの?となっちゃんは聞いてくる。
でもね、恋のフィルターが掛かってる私にも分かることがある。
この恋は墓場まで持っていかないと思う。
だって私が一番大好きなのは、なっちゃんなんだ。
きっと告白すればなっちゃんは真剣に向き合ってくれる。
いい返事が貰えなくても、私は納得できると思う。
でも、きっとそれは、なっちゃんや私が周りから偏見の目に晒されると思う。
普通じゃないと周囲から異物としてフィルターに掛けられて、異物だから虐めに遭う可能性もある。
この恋のフィルターを持って生きれる程、現実は優しくないんだ。
仲間になれなくて
ある組織の一員に俺はなった。
前の組織と同じような活動している組織に加入した。
加入した理由は簡単だ。
金が欲しいからだ!!生きるためには金がいる。
本当に世知辛い世の中だ…
前の組織はボスに金の横領疑われ辞めた。
確かに金は欲しいが、俺にもプライドはある。
この信念を捨てるほど、人間性を捨ててはいない。
新しい組織は同じ活動しているだけあって、活躍ぶりを褒められる。
前の組織ではこの程度のことで、褒められることなど
あり得なかった。
褒められるとはこんな気恥ずかしくと嬉しいことなのか。
まだあなた方の仲間に馴れてない、俺があなた方に慣れて、同じ仲間だと胸を張って言える日がくるといいなぁ。
雨と君
全く君には雨は全く似合わない…
いつも太陽に笑う君、悪く言えばとても騒がしい君。
「雨降ってるじゃん、よし雨を躱して駅までいくぜ!!」
『無理に決まってる。あほなこと言わないで傘をさせ』
僕がいつものように君を窘める。
えー親友のケチと小学生のような事を言う君。
幼い頃から仲だが、多少成長したが変わらぬ君。
そして、雨が降るたび毎度騒がしい。
僕らの高校生活も折り返し地点だ。
あと何度雨と君を一緒に見れるのだろうか?
きっと君の学生生活はここで終わる。
そしたら君は就職するかもしれないし、きっと僕とは違う大学に行くだろう。
それにほんの少し寂しいと思う自分がいる。
僕がこんな事を考えてる事を知れば、きっと君はこう言う
「ずっと親友何だからこの先何度も雨に遭遇するぜ!」
雨が降ろうと、君はずっと僕にとっては太陽だと言うことは僕だけの秘密だ。
誰もいない教室
誰もいない教室…
最後に子どもたちがここに来たのはいつだろう?
あの子達の楽しそうな笑い声も、真剣に学ぶ姿も遥か昔の様に感じる…
あの子達はこの学び舎旅立った。
それはとても誇らしい。
しかし、もうこの教室に子どもたちが来ることはない。
寂しいな、あの頃の喧騒が懐かしくて仕方ない…
誰もいない教室、必要とされなくなっていく学校。
それはとても寂しいことで、増えていくのが現状です。