SHADOW

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6/3/2024, 8:02:31 AM

正直

「......」
『俺らいい加減別れね?』
「......」
『あのさ...黙ってても分かんねぇーよ。』
俺がどんなに言っても、分かってくれない彼女。
原因は

彼女の浮気

彼女は昔から浮気性だ。
1度や2度は許してきた。俺も悪い所が、あるかもって思ったから。だけどいい加減疲れてきた。
何度も同じような話し合い。俺ばかり彼女を責めなきゃいけない。彼女はずっと俯き、黙っているばかり。正直俺はこんな性格の彼女と付き合った覚えがない。

いい加減分かってくれねぇかな?


「......」
『俺らいい加減別れね?』
「......」
『あのさ...黙ってても分かんねぇーよ。』
彼はずっと怒っている。原因は私のせいだって分かっている。私はずっと前から浮気ばかりしている。自分が“浮気症”だって事も...。
頭では分かっていても、身体が勝手に動いてしまっている。
彼の事は正直嫌い。
私が何度も言っているのに、彼はわかってはくれない。

いい加減分かって欲しい...。

5/31/2024, 11:01:11 AM

無垢

 純粋無垢の君は、俺の気持ちなんて分からないだろう。君の心は白くて、透き通っているようだ。
君は白がよく似合う。俺の気持ちを知ってしまえば、君の心は俺色…いや、黒くなってしまう。
俺はそんなことはしたくない。
俺が伝えるか、知られてしまうかは時間の問題。
《翡翠》
なんて呼ぶ声が脳裏から離れない。
忘れたくても忘れられない。
この辛い気持ちなんて、なければ良いのに…。
そう考えることが増えた。
俺は君のことなんて…。

『翡翠。どうしたの?どこか痛いの?』
気づけば君が目の前に。
驚いたけれど、君は心配そうに覗き込む。
俺が「なんでもないよ。」って言うと、君はほっとした表情になる。
君は俺の腕を引っ張って、仲間の元に連れていく。

嗚呼…もう少しだけ君の目に映っているのが…
“俺”だったら良いのにな。

5/30/2024, 11:51:03 AM

終わりなき旅

 君を探してもう数日が経つ。
俺が君の告白を断ってしまったから?
俺は君のことを、恋愛面で意識したことがなかった。
本当に申し訳ないと思った。
でも突然君はいなくなった。
どこを探しても…探しても見つからない。
電話をしても、連絡をしても何も帰ってはこない。
俺は最後まで探していなかった、海に行く事にした。
海で君の名を呼んでも、返事は返ってはこない。
俺は広い広い海辺を探していると、ポツンと何かが置いてあった。

          靴だ。

「あれ…?そんな事ないよね?紫苑君?いるんだよね?冗談だよね…?」
俺は全てを察した。
紫苑君は俺に振られた後…。
俺はなんて馬鹿なことをしたのだろうか。
紫苑君のこと何も分かっていなかった。
気がつけば、涙が溢れていた。
俺は紫苑君の後を追うために、

終わりなき旅へ

意を決した。

5/29/2024, 11:57:16 AM

「ごめんね」

 タッタッタッタ…。
どれだけ走ったのだろうか。
足が鉛の様に重い。
気持ちも重い。
理由は簡単。
好きだった“神谷”に告白したから。
だけど、振られてしまった。
『紫苑の事は友達として好きだけど…
恋愛では…“ごめんね”』
なんて言われてしまった。
分かっていた。
分かっていたけれど、伝えたかった。
 気がつけば、海にたどり着いた。
嗚呼…そっか此処は始めて、神谷と出会った場所だ。
俺は暫く海辺を歩いた。
「はぁ…振られちゃったな…。分かってたけど…辛いなぁ…。だったら恋なんてしなきゃよかった…。」
そう溢しながら、靴と靴下を脱ぐ。
靴を綺麗に揃えて、ズボンの裾を上げる。
ひんやりと冷たい波が、押し寄せては引いていく。
「冷たいな…。」
今日の気温は高いはずなのに、冷たかった。
「“ごめんね”…神谷…。
こんな事したくないけど、俺はお前に幸せになってほしい。だから俺はここで諦めるよ。
俺がいると互いに、辛いだろ?だから…」
俺は神谷への気持ちを溢す。
最後まで上手く言えなかった。
涙を堪えようとした。
でも涙は意思とは反対に、勝手に溢れてしまう。
同性愛が認められていたら、どんなによかったのだろうか。
俺はそう思いながら、冷たい海の方へ歩みを進めた。

《ごめんね…。神谷。俺の分まで幸せになれよ。》

俺の気持ちは波によって消されてしまった。

5/28/2024, 10:59:34 AM

半袖

 (暑いなぁ。早く授業終わらないかなぁ…。)
そう思いながら、窓の外を眺める。
外を眺めていると、3年の先輩方が100m走をしていた。その中には僕が恋焦がれている“茶川遥華先輩”が混じっていた。
遥華先輩は暑いのか、半袖で授業を受けている。
いつも長袖に隠れている腕は、色白で日焼けしそうな感じの腕だ。
僕はぼんやりと眺めていると、汗だくの遥華先輩と目が合った。
遥華先輩は優しい笑顔で、手を振ってくれた。
僕の心に刺さるくらい、カッコイイ…。
かっこいい先輩は、汗だくでもかっこいい…。

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