今年の抱負
怒らないようにします。
家の中がおもちゃで溢れているのに子供たちは片付けようとしない。その横で旦那はスマホゲームをしているだけで注意しない。
あー。イライラする。
いくら片付けるように言っても片付けない。部屋が汚れる。落ちている小さなおもちゃを踏むとマジで痛い。片付けなさい。いつも言ってるでしょ!
スマホゲームばかりで家事を全くしないくせに文句ばかり言っている旦那。子供に片付けるように注意しなさいよ。
あー。イライラする。
これ怒らずにいられますか。
でも、今年の抱負は怒らないと決めた。
怒らない。怒らない。
もー。無視するか。
怒らないから調子に乗ってるのか。
怒らない。怒らない。
呪詛として飛ばしてやろうか。
怒らない。怒らない。
もはや呪文だ。
怒らない。怒らない。
「ママ。怒ってる?」
「怒ってないよ。でもね。ママが言うように片付けてくれないとママ悲しいなぁ。」
「ママ悲しいの。泣き虫さんになる」
「悲しい〰️。片付けてくれる。でないとママ、泣き虫になちゃう。」
「ママ可哀想。ぼく、片付ける。ママ泣かないで。ごめんなさい。」
怒らなくても片付けくれた。
今年の抱負クリアー。
「ママ、顔怖いな。どうしたの。」
何がどうしたのだ。お前が注意しないからだろ。
「ゲーム楽しい?でも、あなたの回りおもちゃだらけだよ。ゴミ屋敷みたい。」
「え!あーあ。本当だよ。お前ら片付けしろよ。足の踏み場がなくて、パパがトイレにいけないぞ。」
おお。注意した。怒らなくてもちゃんと注意してくれた。
言葉のかけ方1つで怒らなくてもイケるかもしれない。
怒らないように頑張ってみよう。
怒らない。怒らない。
今年の抱負です。
新年
新しい年の幕開けだ。
今までが雑だった訳ではないが、今年は丁寧に生活していきたい。
自分の人生を攻めていくのもヨシ。
流れに身を任せる人生もありだ。
でも、丁寧って何だろうか
少なくとも、今日やると決めたことは1年間やり遂げたい。
続けられない時もあるかもしれない。
それでも丁寧に生活できるように努力はしてみよう
良いお年を
宇宙世紀000597年も今日で終わりだ。
今年、我々の部隊がスクランブル発進をした回数は、1年に150回を超えている。汚染された自分たちの星を捨て、新たに住める星を探す旅に出た我々は宇宙から見たら侵略者にほかならない。
だか、我々の旅も3年が過ぎ、皆に疲れが見え始めていた。
「あ。隊長!お疲れさまっす。」
「お疲れさま。今日くらいは静かに過ごしたいものね。」
「そうすっね。敵さんのカレンダーも大晦日だといいんすけど。どうすっかね。交代の時間っすよ。」
「ありがとう。」
「スクランブルがあっても、偵察くらいなら俺たちでやっておくっすよ。隊長はゆっくりして下さい。」
「ええ。良いお年を」
自分に与えられた部屋の窓から外を見れば、暗い宇宙が遠くまで広がっている。
いつか、生まれ育った星と同じ青空を見たい。
1年間を振り返る
猫のトラ吉の調子が良くない。もう10才のおじいちゃん猫だから仕方がないのかもしれないが、少しでも長く一緒にいたい。
春先から目が悪くなってきたのか、住み慣れたリビングの壁にぶつかることが増えていた。
夏の終わりには歩くことが少なくなり、猫ベッドにいることが多かった。トイレも失敗するためオムツをつけていた。
秋には食事を食べなくなり、動物病院の先生からあまり時間がないかもしれないと言われた。
トラ吉は父の職場にいた子猫を父が拾ってきた。家に来た時はまだ産まれたばかりで、家族が交代で昼も夜もミルクをあげ、トイレのお世話もした。
今も交代で年老いたトラ吉のお世話をしているが、あの時のような高揚感はなく、静かな時間を一緒に過ごしたいと思っいる。
冬の日にトラ吉は、私の腕の中で亡くなった。大往生だったと父は言う。最後の時間が一緒に過ごせて良かったと母は言う。
私は涙が止まらなかった。寂しかった。
トラ吉に会いたい。
スマホの中にトラ吉の動画や写真が残っている。もうスマホの中だけでしか会うことも声を聞くこともできなくなった。それでもトラ吉に会えるのは嬉しい。
この1年は私たち家族とトラ吉にとっては濃厚な1年になった。
今はトラ吉ロスだけど、いつか自分たちのスマホを見せ合って、両親とトラ吉の話ができるといいなあ。
トラ吉ご苦労さま。ありがとう。
みかん
冬のある夜。こたつに入って彼氏の康太君とテレビを見ていた。
「なあ。これからもずっと俺とみかん食べてもらえないか。」
あまりに突然で何を言われたのか理解できなかった。
「どういうこと?」
「どういうことって、お前なぁ。プ、プロポーズに決まってるだろ。」
康太君は顔を真っ赤にしながらちょっと怒っていたが、今のはプロポーズだったのか。私は急に顔やら耳が熱くなるのを感じた。
プロポーズって言ったよね。
「俺はみかん農家だからな。そういうことだよ。」
そういことって。うん。そういうことだ。
私はみかん農家の嫁になった。
みかん畑は斜面にあり、作業をするたびに登ったり降りたりするのが大変だ。
でも、晴れた日にはみかん畑から見える青い海と空は太陽に照らされキラキラと輝き、疲れを忘れさせてくれる。
これからも康太君と一緒に美味しいみかんを作っていきたい。