答えは、まだ
ねぇ。君はまだ、
私との想い出を、
覚えてくれてるのかな?
君が私の前から、
去って行っても。
私は君の温もりの欠片を、
何度も拾い集め、
抱き締め続けてる。
もう一度。
私に微笑んで欲しい。
君を抱き締め、
君の温もりと眠りたい。
あの日からずっと、
抱えていた想い。
独りで抱える続けるには、
余りに重くて、哀しくて。
だから。
この、私の想いを、
言の葉にそっと載せて、
君の下に送ってみる。
だけど。
答えは、まだ…
戻らない。
お前はまだ、
私との想い出を、
覚えて居るのか。
私はお前の前から、
立ち去っても、
私はお前の面影の欠片を、
この罅割れた心の中に、
抱え続けていたんだ。
もう一度。
私の隣で笑って欲しい。
君の温もりに包まれ、
腕の中で眠りに就きたい。
あの日からずっと、
抱えていた想い。
誰にも告げず、
痛みも独りで抱え続ける。
そして、
私に届けられた、
お前の未練に、
私の後悔が混ざり、
想いが絡まり、渦を巻く。
だが
答えは、まだ…
返せない。
センチメンタル・ジャーニー
君と見上げる月...🌙
社会は酷く残酷で、
容赦無く、異物を排除する。
こんな醜い世の中では、
君の優しさは、
異形でしかなかったんだ。
君の美しい心は、
無惨に罅割れ、
君の清らかな魂は、
傷だらけになっていく。
もう。これ以上、
我慢する必要はない。
だから、最期に、
君が憧れていた、
月を見に行こう。
君と見上げる月。
あんなに見たいと願った、
この風景なのに、
何故か酷く哀しくて。
細く儚い三日月が、
消えてしまいそうに、
見えるのは、
私の涙の所為なのか。
寄り添う君の温もりが、
まだこの世に居る証。
最期の希望に縋る様に、
そっと君の手を握る。
残酷な世間は、
私達を排除したが、
月だけは、こんな私達を、
赦してくれる気がする。
だから…。
この世から立ち去り、
君とふたり、彼方で、
幸せに笑おう。
向こうの空にも、
美しい月が浮かぶだろうから。
空白
空は高く青く、
少しだけ涼しくなった風が、
草を葉を、揺らしてゆく。
お前と居た頃は、
美しいと思った、
季節の移ろいも、
今はまるで心に響かない。
お前がこの世を去って。
俺の感動も感情も、
全て空白。
俺の身体は、
ただ、心臓が動いているだけの、
マネキンのよう。
お前が生きていない、
この世に、独りきりで、
生きていたって意味はない。
全て、空白。
心も魂も、空っぽのまま、
只、無為な時を過ごしている。
空白。
何処までも、空白。
俺の魂は、空白のまま、
この世を彷徨っている。
台風が過ぎ去って