霜月 朔(創作)

Open App
7/14/2025, 7:37:55 AM

隠された真実




冷たくて残酷で醜い、
世の中から見捨てられ、
街の片隅のゴミ捨て場で、
残飯を漁る野良犬の様に、
生きるだけだった私。

そんな私を、
人間として見てくれたのは、
貴方が初めてでした。

私に手を差し伸べる程に、
貴方は優しく、そして、
脆かったのです、

当たり前に、人と人とが、
憎み合い奪い合う世の中で、
残酷な人間のふりをして、
生きていくには、
貴方は優し過ぎました。

だから。
貴方の心が壊れてしまう前に、
私の手によって、
この醜いこの世から、
貴方を、救ってあげます。

月の綺麗な夜でした。
私は微笑み、
貴方に、冷たく光る銀の刃を、
突き立てました。

私は貴方を、
殺したくは無かった。
苦しみから救いたかった。
それだけなのです。

私は、
真っ赤に染まる貴方を見詰め、
貴方の最期の時まで、
微笑み続けます。

貴方を救いたかった。
でも、本当は。
呼吸も、鼓動も、生命も。
愛しい貴方の全てが、
欲しかったのです。

これが、私の、
優しい微笑みの仮面に、
隠された真実。


7/13/2025, 6:57:53 AM

風鈴の音



冷たくも冷静な社会は、
経済の活性化という、
免罪符を掲げ、
止まること無く走り続ける。

動き続ける、
社会から弾き出された、
心の柔らかい人間は、
残酷な世の中から、
容赦無く切り捨てられる。

人として生きることも、
過去を懐かしむ事も、
赦されず。
心の傷を抱えて、
華やかな街の影で、
息を潜めて生きるしかなくて。

誰の目にも止まらない、
誰も気付きはしない、私。
居ても居なくても、
何も変わらない。
何も変えられない。

そして、私は独り。
哀しい程に青い空を見上げ、
帰る事は叶わない、
故郷を思う。

少しだけ涼しい風が吹き、
遠くから聞こえるのは、
何処か淋しげな、
風鈴の音。

7/12/2025, 7:49:40 AM

心だけ、逃避行

7/11/2025, 8:03:19 AM

冒険

7/10/2025, 8:17:44 AM

届いて.....



君が私の元を去った、
あの日から。
ずっと、ずっと、
後悔で雁字搦めで、
動けないでいる、私。

嫌われても、憎まれても、
君の記憶の中に留まれるなら、
それでいい。
そんな強がりも、
言えなくなるくらい、
一人の夜は淋しくて。

もう慣れた筈の、
君の居ない夜なのに、
空っぽの手は、
何度も君の温もりを探して、
虚しく空を掴むんだ。

笑顔の君に会いたい。
残酷なこの世に傷付いた君を、
この腕に抱き締め、
慰めてあげたい。

眠れない夜が、
静かに明けていく。
僅かに紫を帯びる空に、
そっと願いを呟く。

私のこの想い、
君に、届いて.....

Next