霜月 朔(創作)

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届いて.....



君が私の元を去った、
あの日から。
ずっと、ずっと、
後悔で雁字搦めで、
動けないでいる、私。

嫌われても、憎まれても、
君の記憶の中に留まれるなら、
それでいい。
そんな強がりも、
言えなくなるくらい、
一人の夜は淋しくて。

もう慣れた筈の、
君の居ない夜なのに、
空っぽの手は、
何度も君の温もりを探して、
虚しく空を掴むんだ。

笑顔の君に会いたい。
残酷なこの世に傷付いた君を、
この腕に抱き締め、
慰めてあげたい。

眠れない夜が、
静かに明けていく。
僅かに紫を帯びる空に、
そっと願いを呟く。

私のこの想い、
君に、届いて.....

7/10/2025, 8:17:44 AM