【たった一つの希望】
馬鹿らしい。
あいつのために使った時間も
あの人と遊んだお金も
今までやってきた積み重ねも
これからやりたかったことも
全部どうでもいい
全部クソだ
誰かの評価を求めて走った日々も
認めて欲しくて自分をさらけ出したことも
あいつのために考えた料理も
全部クソだ
もうどうでもいいんだ
悲しくも辛くもない
俺の中には
何も無い
これを書いていても
何も感じない
自分の鼓動も
感じない
ただ目の前にある
何かを見つめている
ぼーっと
見つめている
お前だけが
希望だったのに
【秘密の標本】
私にはコレクションがある。
それは標本だ。
様々な物を収集している。
標本と聞いて虫が思いつくよね。
虫は苦手なんだ。
何を思っているのか分からないからね。
人のように顔から読み取れないし。
ハエとかウザイしね。
私の標本は誰にも見せたことはないんだ。
生涯に渡って隠し通すつもりだ。
見つかったら収集ができなくなると思うから。
隠してるんだ。
誰にも見つからないところ。
けれど誰もが近づけるところ。
週に1回収集するんだ。
夜か夕方が無難かな。
誰にも見つからない上にとりやすい。
締めて持って帰ってケースに入れるんだ。
単純だろ。
大変だからひと皮脱ぐってね。
「Friends」
邪魔をしないでくれよ
俺はあいつがいいんだよ
なのになんで
なんで興味無い子の相手させるの
髪乾かすのも正直嫌なんだ
俺はあいつに会いたいだけなのに
なんで余計なやつも呼んだの
2人きりにさせてくれよ
なんで邪魔をするの
どうしてなの
指摘したら俺が冷たいヤツになるのは
なんでなの
好きなやつと2人きりで話したい
何が間違ってるの
邪魔をされたから怒る
何が間違ってるの
「燃える葉」
これは僕が小学生6年生の時の話。
僕はよく遊ぶ元気な子供だった。
今は遊びまくる元気は無いが、、
当時は暇さえあれば公園か友達の家にいた。
遊ぶのは好きだが、ゲーム機にも憧れがあった。
自分用のゲーム機を持っている友達が何人かいたが僕には夢物語だった。
ゲームの話は今回関係がないので省略する。
僕は公園で友達を待っていた。
よく遊んでいるAとBと3人でザリガニ取りをする約束をしていたのだ。
待っているのも暇にでブランコに乗っていた。
当時ブランコをどこまで高く出来るか挑戦した。
靴飛ばしとかして待っていた。
その時だった何か光ったのだ。
光の正体が気になり僕は必死に探した。
ブランコの向かいに大きな気があり、
その中で光った気がしたのだ。
しかし見つかることはなかった。
その前に友達が来てしまったから
すっかりその事を忘れて遊んでいた。
公園の横の川とまでは行かないが大きな側溝で、
溺れる心配はなかった。
水の高さは5センチにも満たない。
流れもとても緩やかだった。
ザリガニを大量に取った記憶がある。
その中から自分のお気に入りを見つけ、
バトルさせたりもしていた。
今思うとザリガニが可哀想だったと思う。
僕はザリガニを持ち帰った。
家にある水槽で飼育していた。
長生きして欲しいから親に色々ねだった。
父親が仕事終わりに金魚の水槽とかに入れる、
ポンプを買ってきてくれた。
酸素を供給したり、ゴミを取ったりするやつだ。
飼育する環境かが整ってきて寝ようとした。
ふと昼間の光を思い出した。
あれはなんだったのか。
父親に聞いてみたら、
葉が落ちた頃にカラスの巣を見たと言っていた。
カラスは光るものが好きと聞いたことがあるから
何か持ってきたのではないかというのだ。
納得はしたが自分の目で見てみたくなった。
カラスの巣というものをこの目確かめたかった。
次の日学校から帰る途中に公園の前を通った。
もちろん興味本位でだ。
しかしカラスの巣はもちろん光を見る事も出来なかった。
秋に入るころやけに騒がしく僕は起きた。
外を見てみると公園の木が燃えている。
家が燃える心配は無さそうだが、
消防車が3代いたのは覚えている。
あの木だ。
カラスの巣があり光っていた木だ。
萌えてしまった。
火は消され葉の中がよく見えるようになった。
この事件は地元テレビ局ですぐ取り上げられた。カラスだけに。
どうやらカラスの巣の中に虫眼鏡が入っていたのだ。
偶然が重なって今回の事件が起こった。
カラスの巣に虫眼鏡があったこと。
葉の中の虫眼鏡に光が当たる偶然。
その虫眼鏡を通った光が枯葉に当たり引火。
誰が悪い訳でもないので、
カラス避けだけされることになった。
棒さして紐を通したCDをぶら下げるだけだった。
まぁ田舎ならこんなもんか
「モノクロ」
僕はよく嫌な夢を見る
夢の中でいる場所は様々だ
ある時は実家
ある時は公園
ある時は山で
とにかく色々な場所に僕はいる
夢に入ると僕は
まず建物の中にいる
そこでの楽しい思い出を振り返っているように
自分で身体を動かして思い通りに夢を見れる
しかしその時は夢を見てるとは自覚していない
その時は僕は実家にいた
夏祭りがあり神輿が家の前を通るのだ
親戚も集まりみんなでワイワイしながら
神輿を見ていた
神輿を引いている人達の中に
昔の友達がいた
神輿を引いていた人は
いつの間にか居なくなっていた
友達と軽く昔話をし
友達が車で帰っていった
僕は喋りたかったから
走って待ってと叫びながら追いかけた
しかし車に追いつくはずもなく
急いで引き返した
引き返した理由は
バイクがあったからだ
バイクに乗るだけなのに
色々準備をしだした
俺は時間の無駄なのに
準備をやめない
ヘルメットを被って行くだけだ
もたもたしていたら
外が暗くなり始めていた
玄関を飛び出した
バイクに向かい走る
ガサガサ ガサガサ
近くの草むらでなにかが動いた
子熊だ
柴犬くらいのサイズだった
小さいとはいえ熊は熊
俺は叫んだ
わぁーー!!!
熊は走って逃げなんだが
近くの茂みから
ぐぉぉぉぉ!!!
とても恐ろしい声が聞こえた
親熊だ
子グマを連れている熊は
絶対に近づいては行けない
とても凶暴だから
俺は自分から入ってない
あいつが走ってくる
とにかく叫んだ
うぉぉぉ!!!
一度は逃げたがまた襲ってくる
俺はバイクのエンジンをかけようとした
しかしエンジンがかからない
キーオン▶︎スタートボタン▶︎エンジン始動
この流れでエンジンをかける
安全装置が何個か付いていて
例えばキルスイッチというのを作動させれば
エンジンはつかなくなる
他にも新しいバイクは
スタンド、自転車の後ろにあるようなものが
出ているとニュートラル以外では
エンジンがつかなくなるのだ
俺は何度もスタートボタンを押した
安全装置を一つ一つ確かめて
その間も熊は襲ってくる
必死に叫び続けた
熊が出る夢を何度も見る
熊は必ず子連れ
そして何かしらのハプニング
体の自由が急に効かなくなる
夢だとまだ自覚していない
だから頭のなかは
この言葉でいっぱいになる
「死にたくない」
今回もそうだ
バイクのエンジンはかからない
徐々に足の方が感覚がなくなっていく
夢であってくれと夢の中で願った
熊が手を高く上げている
あ、振り落としてきた
そこで目が覚める
夢の中で死んだら目が覚めるんだ
俺は自殺の夢は見たことがない
死なないと出れないのか
死んだショックで夢から覚めるのか
俺には分からない
ただ目覚めは最悪
もう2度とみたくないと
毎度思うよ
死ぬ時はあんな感じなんだろうな