Rit0

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7/21/2023, 4:35:45 PM

ガチャッ
『コンビニ行くけどなんかほしいものある?』
「...友達」
『おいおいwコンビニ行くだけだぞ。というかお前沢山の友達と下校してたじゃんかw』
「うそうそ!うーんと、適当なアイス買ってきて!」
『適当なアイスねwわかった。行ってくるわ』
バタン
「あれは友達じゃないよ。o、お兄ちゃん。優しくしたら着いてきただけ...私は...心許せる友達が欲しいの」

7/19/2023, 12:19:08 PM

「暑い...」
まだ8時前なのになんて暑さだろう。できるだけ暑くないうちにといつもより早めに家を出たが、たかが数十分変わらないと出た後に気づいた。まだこの通りは人が少ないからいいが学校までのルートで大通りに出なければならない。大通りは人が多くなり、より暑く、より窮屈で、より孤独感を感じてしまう。
「ああ、もっと遅く出れば良かったな」
そう思ったのは大通りが見えて大量の人固まりが見えてしまったからだ。どんどん大通りになってくると人の声も大きくなる。
「うるさいなぁ」
とつい口に出てしまったが、流石に聞こえてないはず。もうすぐ大通りに出るというところで、同じクラスの男子が目の前を通った。すると、突然こっちを見て手を振ってきた。
「おかしい。あいつとは話したことがないはず。けど振り返さないのは流石に失礼かな」
僕は精一杯の笑顔で小さく手を振り返した。
すると、手を振っていた男子が気まずそうにこっちからの視線をそらす。初めはなんて失礼なやつと思っていたが、よくよく見ると視線は僕の後ろの方を見ていた。
「まさか...」



「この通りを使って登校してる人...いるんだ。」
その日から僕は人一倍人の視線を気にするようになった

7/18/2023, 3:57:56 PM

『◯◯髪の毛切った〜?』
『ほんとだ!似合ってるよ!』
髪の毛を切った程度で盛り上がっているクラスメイト。普段は静かな子なのに陽キャに囲まれて楽しそうにしている。
「ああ、私も髪切ったのにな」

7/16/2023, 11:05:04 AM

「もう大丈夫ですか?」
『うん...今のところは』
「今日は一段と酷かっですね。隣の家まで罵声が聞こえてきましたよ。怪我とかしてないですか?」
『怪我はしてないよ。こっちこそごめんね。受験があるのにこんな時間に迷惑かけちゃって』
「困った時はお互い様です。...お母さんは先月の...」
『多分そう。お父さんが交通事故で亡くなってからおかしくなっちゃったの』
「そうですか...今は僕の親と話をしているそうで落ち着くまでこの公園で待機して欲しいそうです」
『ほんとに何からなんまで...』
「中学生の頃、僕が不登校になった時に毎日のように心配して様子を見に来てくれましたよね」
『家が隣だし先生の配り物を渡しに行ってただけだよ』
「わざわざ部屋の中まで声掛けに来てくれてたじゃないですか」
『そんな事もあったな〜』
「あの時僕は人に会うのが辛かった。けど、毎日優しく励ましてくれたから元気になれたんです」
『ふふ..感謝したまえよ』
「いつも通りになってきた。」
『君のおかげだよ。本当に感謝して...あっ流れ星!』
「え?どこですか...ってわぁ」
『今日は満天の星空だね。お月様も満月だよ!』
「そうですね。月が綺麗ですね」
「って、違います!今の間接的な意味じゃなく物理的な...」
『...ふふ』
「??」
『今日は肌寒いですね』

7/15/2023, 1:08:26 PM

「ついに現れたな魔王。世界の平和のためお前はこの勇者が倒す!」
『...97回目』
「?」
『お前からそのセリフを聞いた回数だ。俺はお前さんに72回程倒されておる』
「さっきから何を言っている!私とお前は初対面だ」
『今回はコンテニューもしてないしな。けど会う度に同じセリフ聞かされるとノイローゼになるわ』
「第一、私がお前を倒していたら魔王いなくなるはずだろ!」
『お前が俺を倒すとリセットされるんだよ。』
「???」
『全てがまた1からになる』
「そう言って時間稼ぎのつもりだろ!何を企んでいるんだ!」
『企みねぇ...この世界をぶち壊したいかな』
「ほらみろ!やっぱりお前さんは...」
『違うな。この世界を終わりにしたいな。72回も殺され、復活させられ、俺が記憶を受け継いでいるこの世界を』
「なら...ならなぜ!」
『なぜ記憶があるのに実行しないのかって聞きたいんだろ?』
「!!」
『そのセリフも何回も聞いた。何回か試そうとしたさ。先に人間の王を殺そうとしたりな。けど体が動かないんだ。まるで操られているかのように』
「...」
『なぁ、勇者もう終わりにしよう。お前だって分かってんだろ?自分の意思で決定できない時があるのは。お前がずっとここにいればきっとリセットされない。だから』
ーーーーーーこの世界を終わりにしますか?ーーーーーー
        はい←      いいえ
「お母さんー!ゲーム機フリーズしちゃった〜」
『あらあら、電源落としたら治るんじゃない?』
「お母さん!治ったよ!けどさっきのセーブデータ全部消えちゃってる...」
「また最初から楽しめるんじゃない?」

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