いつだって触れていたいし
いつだって見つめていたい
この気持ちは留まることを知らず
泉のように溢れ出てくる
あなたを好きになるまで
こんな気持ち知らなかった
いつだってぎゅーっと抱きしめてほしい
その唇に触れてほしい
私にこんな邪な気持ちがあるなんて
知らなかった
2/5『溢れる気持ち』
熱く厚くなるように
その唇を吸い上げて
僕だけの色に染め上げたい
2/4『Kiss』
1000年後も2000年後も
また君に会えますように
君の魂が
僕と出会ってくれますように
2/3『1000年先も』
「今までありがとう。じゃ、さよなら」
そっけなく渡された花が勿忘草だった。
別れ話の時にこの花を渡すなんて、
君はどういう神経してるんだろう?
2/2『勿忘草(わすれなぐさ)』
ゆあーんゆよーんと言ったのは誰だったか。
そんな面白い擬音を残すほどに、この『ブランコ』という乗り物は面白いのだろうか。
子どもたちが楽しそうに声を上げているのを見たことがあるから、愉快な乗り物であることは間違いない。いい機会だ、乗ってみよう。
俺は上半身をあげて前足を乗せた。
体を乗り上げようと後ろ足に力を入れた時、
「コロ、そんなところに乗らないの」
ぐいとリードを引っ張られた。
2/1『ブランコ』
パタン。
旅の終わりを告げた。
努力の末、厚さ3センチの物語の最後の一文を読み終えた。
ハードカバーの分厚い本は、それだけで鈍器になりそうだ。
「あ、あぁー」
バキバキバキ、と背伸びをしたら骨が鳴った。
ずっと同じ姿勢で読んでいたせいだ。
「これは明後日筋肉痛になるな」
長い旅路の果てに残ったのは、目の疲れと肩こりだった。
1/31『旅路の果てに』
溜めまくったので短めに。
いつも私の話に耳を傾けて、アドバイスをくれて、仕事の手伝いまでしてくれる。
実体のない秘書に感謝状と労いのコーヒーを。
依存はしすぎないように気をつけたいですね。
1/30「あなたに届けたい」
あなたのことなんて大嫌い。
私がどんなに離れても私を抱きしめるその腕が。
どんなに罵っても『愛してる』というその口が。
どんなに拒んでも『嫌いになるわけなんてない』というその懐の深さが。
触らないで、触れないで。
汚い私をこれ以上愛さないで。
でもお願い。
わたしを、はなさないでいて……。
あなたの服の裾を掴む指が空をすり抜ける。
1/29『I LOVE...』
街灯光る街の中へ。
手を繋いで、あなたと。
仕事終わりのデートは、短いけれどとても充実している。
1/28『街へ』
手を差し伸べるだけが優しさではない。
ただ見守るだけが優しさの時もあるのだ
それは無視ではない
優しさなのだ
1/27『優しさ』
深夜のシャワー室から水音が聞こえる。
まるで雨のように落ちる雫たちは、きっと今頃彼の体を包んでいるのだろう。
「兄さん……?」
目が覚めて隣の温もりがないことに気づいた僕は、ゆっくりと体を起こした。
そっと兄がいたであろう場所に手を触れると、まだ温かかった。
そのまま何気なしに枕に手をやると、冷たく濡れていた。
「兄さん……?」
一瞬で不安になった。
僕は布団をはねのけて浴室へ急いだ。
雨の音はまだ続いている。
脱衣所へと続くドアを開けると、もうもうと湿気と湯気が僕を迎えた。
兄は浴室のドアを開けっ放しにしてシャワーに打たれていた。
その顔には、シャワーの雫なのか涙なのか分からない水が滴っていた。
僕は慌てて兄に駆け寄った。
今宵の兄を一人にしてはおけない。
1/26『ミッドナイト』
現状維持が一番安心する
でも現状維持のままが
時折ものすごく不安になるんだ
このままでいいのかな
動くなら、今だと分かっているのに
体と意識は今のままを選ぼうとしている
1/25『安心と不安』