箱庭メリィ

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8/13/2025, 1:57:51 PM


「大好き」以上に伝える言葉ってあるのかしら?
「愛してる」? それも少し違うのよね。
私は「愛」ほど、あなたの嫌いなところを許容していないもの。
でも、あなたのこと、好きで好きで大好きで、たまらなくなるの。
こんなとき、人はどうやって感情を伝えればいいのかしら?


/8/14『言葉にならないもの』




遠く遠く見える太陽。
海の向こうの空に高く、太陽は「まるで自分が、一番だ」とでも言うように輝いていた。

(まぶしい……)

じっと汗ばむ背中。照りつける太陽が痛い。
僕は砂浜へ続く階段に座って、手の甲で顔の上に影を作った。妬ましいほどにサンサンと降り注ぐ陽光を睨みつける。が、まんまと照り返された。

(太陽なんて大キライだ……!)

僕がこんなに太陽を苦々しく思い始めたのは、一昨年からだ。
あれは同じクラスの女の子に告白した時のこと。

「わたし、あなたみたいな普通の男の子とは付き合う気はないの。レントみたいに輝いている人じゃなきゃ!彼はわたしの太陽なの!」

フラれるだけならよかったが(よくはないが)、まさかの比較対象が太陽だった。いや、太陽のようなアイドルだった。
太陽だなんて、まさかと思い『レント』を調べてみた。

(太陽だ……。これはまさしく、太陽だ)

光り輝く笑顔に、スポットライトに照らされて踊るダンス。輝いているのはライトのおかげかと思いきや、そんなことはなかった。暗くほのかな明かりに照らされたステージでも、彼はサンゼンとそこに己の存在を示していた。もうこれでもかというくらい。

そこで僕も『レント』を好きになれば、もしかしたら彼女と友達くらいには仲良くなれたかもしれない。ただのクラスメイトから脱却出来たかもしれない。
だが、あの『太陽』に僕は屈してしまった。あんな輝きに、ただのクラスメイトの僕が敵うわけがない。
まざまざと知らしめられた僕は、なぜか『レント』ではなく、太陽をキライになってしまった。特に、ギラギラと必要以上に輝く真夏の太陽を。
告白したのが夏でなければ、もしかしたら太陽をキライになるまではなかったかもしれない。

「はぁ……」

逆恨みだということは分かっている。
だが一度キライになってしまったものをまた好きになれるほど、僕はまだ人間が出来ていなかった。


/8/13『真夏の記憶』




小指を伝ってこぼれ落ちるアイスクリーム
手で包んだコーンにまで垂れ落ちて
まるで昨日のあなたみたい

手首まで流れる雫を舐め取ると
甘くて苦い抹茶の味がした

ああ なんて――

愛しさと切なさを覚える味は
昨夜のことを思い起こさせるよう


/8/12『こぼれたアイスクリーム』

8/11/2025, 6:16:53 AM

「大丈夫だよ」
「なんとかなるよ」
「悩んでたってしょうがない」

見せかけの優しさなんていらない

私は“今”解決する方法が欲しいの

「時間薬」なんていつまでかかるかわからないもの
私には必要ない

同情するなら
今問題を解決してほしい

そんなの無理だって
結局時間しか解決しないなんてこともわかってるけど

だからこそ
私の気持ちを逆なでするような優しさなんていらない


/8/11『やさしさなんて』

8/10/2025, 8:40:35 AM

鳥のように
翼を広げて空を飛べたら
どれだけいいだろう

病院のベッドから窓の外を見て考える

あの電柱から電柱まで飛べたなら
どれだけの風を感じられるだろう

外にも出られない僕は
それだけで幸せに思うだろう

窓を開けて入ってくる
ささやかな風だけでは
僕はもう満足できない


/8/10『風を感じて』




※暗い話


がくん、と足元がなくなった気がした。
気がしただけで、それは夢だったけれど。
はっと目を覚ました時には、地に足が着いているどころか、布団に体が横たわっていた。

(なんだ、夢か)

唐突に空を踏むあの感覚は、階段を踏みそこねたのを強くしたものに似ている。

(失敗した、失敗した。ひと休みのつもりが寝てしまうなんて)

起き上がって準備をして、階段を登っていく。
屋上の扉を開けると、ビル風が襲ってきた。

「さ、本番だ。」

失敗は許されない。
胸いっぱいに空気を吸い込んで、空を踏み抜いた。


/8/9『夢じゃない』

8/8/2025, 4:35:12 AM

針の指すまま進めたらどんなに楽だろう?

僕の中の航海士は、
このまま進めと言っている。

しかし、現実はそうもいかない。

無理矢理にでも針路を変えなければ
ままならないこともたくさんある

だけど気持ちだけ
僕が思うこの気持ちだけは
誰にも針路を変えさせたくない

まっすぐに進め


/8/8『心の羅針盤』

8/7/2025, 9:39:13 AM

楽しい時間
嬉しい感情
ぼくを喜ばせてくれる時間は
あっという間に過ぎていく

早くまた会いに来てくれないかなぁ


/8/7『またね』

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