10/6/2024, 2:18:46 PM
思い出をフィルムに焼きつけても、
味わった頃には戻れない。
あの感覚も、あの瞬間も、
あの日だけ。あの時だけ。
【過ぎた日は想う】
10/2/2024, 10:44:05 PM
刹那に焼きついた出来事を、
微睡のような時のなかで募る私。
【奇跡をもう一度】
10/1/2024, 10:20:28 PM
朱混じりの黄金色に心を灼かれ、
眠るときまでその眼も奪われたまま。
夜の帳が下りる、そのときまで。
【たそがれ】
9/28/2024, 4:53:14 AM
君は素知らぬ顔をして過ぎていく。
大地を濡らしながら、空の散歩を続ける。
誰かにとっては面倒な気持ちになるだろう。
しかし、この雫で僕の心は静々と洗われていく。
空が灰色がかって陽が少し陰ろうとも、
淡い安堵感が、僕の身体を包み込む。
荒んだ毎日を、前触れもなく潤す君は、
道ゆくがままに堂々と彼方へ去っていく。
【通り雨】
9/26/2024, 11:57:47 PM
鬼女らが淑やかに笑みて眺めるは、
黄昏色から移ろうた朱の山。
涼風が金木犀の匂いを乗せて、
晩夏の終わりを告げている。
人の世はまた緋色で染まり、
いずれ枯れるまで紅で賑わう。
湿りも離れ、冬将軍が腰を上げ、
訪るまでの宴は赤いまま。
【秋🍁】