待って、あとすこし
だから。
独りにしないで
今日は一段と寒い
布団が何枚あっても足りないくらい。
今日は、同時に目が覚めた
目をぱちぱちさせて、はにかみ笑顔の君
浮かんできた色々な感情が交ざる
手招きをする間もなく、抱き寄せる
起き上がろうのする君の袖を掴む
独りにしないで。
いつもは、どちらかが先に家を出る
待って、あとすこし
ふたりで二度寝、してしまう。
でも
今日はゆっくりできるね
二度寝だって
三度寝だってできちゃうんだから。
布団の中で縮こまって。
抱きつく姿に自然と口角が上がってしまう
しあわせ、
そのことばを聴けるぼくが、しあわせ
霜降る朝、
ぬくもり感じて 時をわすれる。
11/28 「霜降る朝」 8
年々、
歳を重ねるのが怖くなる
今日は、私の十九の誕生日。
まだ十九なのに。
二十歳にすらなっていないのに
蝋燭に点いた火を消すのにも
一呼吸
深呼吸しなければ
気が済まない
わたしの心の
何が邪魔をしているのだろう。
死ぬのが怖い
それはまた違う気がする
歳を重ねて
何が変わるのだろう。
見た目なのか
それだけじゃない
理由もなく零れる涙。
涙が出た時は
深呼吸、心の深呼吸をしよう
11/27 「心の深呼吸」 8
するり、
すぐ抜ける、すぐ離れる
解けて抜けた赤い糸
貴方の輪へ届くことは
本当にあるのだろうか
いつまでも繋がっていたい、なんて。
紡いだところで
すぐ抜ける すぐ切れる
すぐ離れるのだから
わからない、分かろうとしていない
自分の輪が受容して通り抜けた糸も
貴方の輪を通り抜けられるか、なんて。
紡いだ糸も
簡単に抜けてしまうのだから
切れるのが怖いから
未だに一直線に繋げない
所々に結び目がある、時を繋ぐ糸。
11/26 「時を繋ぐ糸」 8
秋の遊歩道
色とりどりの葉を集め
かさかさ、と音を立てながら燥ぐ君
そんな姿を遠目に
カメラを片手に写真を一枚、二枚。
眩しい笑顔で振り向く君
三枚目の写真に写ったのは
撮られることをわかっていたかのような
そんな姿。
ほら、こっち、もっと綺麗に見えるよ
そんな笑顔で振り向かれたら。
写真フォルダ、埋まっちゃうかも。
手を繋いで歩く、秋の遊歩道
帰ることをわかっていたかのような
秋に似合った四時のチャイム。
正直、よくありがちな童謡。
でも、君が歌えば。
僕の好きな声が、
腕を伝って、鮮明に聴こえた。
11/25 「落ち葉の道」 8
ひみつ
君の口癖。
君はいつも隙がない
正直、入り込めない
隠しても、バレてるのに。
なんて伝えたら
どんな表情を浮かべるのだろう
顔を覆うどころか
そのまま突っ伏してしまいそうな
そんなことを、思い浮かべる
ねえ、なんでそんな笑顔なの?
唐突にくる質問に、弱いの
君にはバレてたみたい。
ひみつ
ぼくの秘密は、
隠しても見つかってしまう
知らないだけで
お互いの鍵を、
交換してるのかもしれない
鍵、見つけた。
でも、それもひみつ。
11/24 「君が隠した鍵」 8